K.M 様
法科大学院(既修) 在学
令和6年司法試験 合格
選択科目 60.44点
ロースクールの先輩から、加藤先生の講座がたいへん良質であるという話を聞いていたからです。
また、他の予備校の過去問講座よりもリーズナブルで、論証集も単体で購入することができたからです。
労働法については、ロースクールの定期試験で最低の評価を取ってしまうほど学習が遅れていたため、とにかく全ての過去問に目を通し、出題傾向を分析することが必要であると感じていました。
そのため、1周目はまず、問題文を読んで出てくる論点名のみを書き、すぐに解説講義を受けるというスタイルで過去問演習を始めました。講義を受け終わった後は、論証集を開いて、答案で使う理由付けのキーワードや規範にマーキングをしながら暗記作業をし、同時に論証の横に出題年度を書き込んでいくことで繰り返し出てくるテーマを押さえるようにしました。
さらに、講義で教わった当てはめの視点も書き込んでいきました。このように、すべての情報を論証集に一元化するようにしました。
2周目は、規範部分に用いるキーワードやあてはめで使う事実を書き出しながら問題を解き、答案例を確認するという流れで演習をしました。
ここでもAランクからCランクまで全ての過去問に取り組むようにしました。それでもできなかった問題は、3周目に入り、答案例を参考に答案の流れも再現できるくらいまで解き直しをしました。
第1問は①管理監督者性、②賞与の支給日在籍要件、③懲戒解雇の場合の退職金不支給が出題されました。特に②③については、論証集で処理手順まで示されていたため、論証集を使った勉強で身につけたことをそのまま答案に示すことで足りました。答案構成に時間がかからなかったため、あてはめを充実させて周りと差を付けることができたと感じています。
第2問は主に①団交拒否(誠実交渉義務)、②支配介入(中立保持義務)からの出題でした。過去問講座では、過去の出題傾向から不当労働行為について特に丁寧な解説がなされており、ややひねりを効かせた問題でも事実の使い方等のポイントを押さえて対応できるようになっていたため、本番でも十分に対応できました。
上述のように労働法の学習が遅れていた関係上、市販の演習書で問題演習を積んで司法試験に間に合わせようとするのは中途半端な結果になってしまうだろうと感じ、加藤ゼミナールの過去問講座と論証集を用いたインプットに絞り込んで学習を進めることにしました。
過去問講座を受講する以前から加藤ゼミナールの論証集は持っており、その充実した内容から絶対的な信頼を寄せていたためです。具体的には、私は学部生時代、他の予備校を利用しており、基本7科目ではあるが論証集も持っていました。しかし、その論証集に掲載された論証は、行間を自分で埋めながら理解する必要があり、「解っている人向け」のものであったため、論証集を用いた学習には適していないと感じていました。
一方で、加藤ゼミナールの論証集は、思考過程や答案での使い方が意識された論証が記載されており、さらにあてはめの視点まで示されているものであったため、「そのまま使える」論証集でした。
また、過去問講座も、出題趣旨や採点実感を丁寧に読み解いたうえで、司法試験委員会の考え方に変更があればそれにも対応しながら解説がなされるため、過去問分析には最適な教材だったと感じています。
令和に入ってからの過去問については、模範答案だけでなく中上位答案の掲載もあり、どれくらい書けばよいのかというイメージをつかむのに役立ちました。
こうした充実した教材のおかげで、様々な演習書等に手を広げすぎずに学習を進めることができたため、精神的にも負担が少なく、短期間で司法試験に間に合わせることができました。
労働法については、刑事系科目のようにみんなができて質で勝負がつくような科目とは異なり、とにかく試験に間に合わせることが大切な科目であるように感じます。
私は、ロースクール既修1年目では司法試験半年前の期末試験で最低評価を取ってしまったうえ、直前期である4月の模試ではやはりインプットが間に合わず、E評価の答案を書いてしまいました。
しかし、そこから過去問演習と論証集を徹底的にやりこみ、試験前日まで論証と処理手順をたたき込んだ結果、司法試験では納得のいく結果を出すことができました。
もちろん、インプットを早めに終わらせて多くの演習問題に取り組むのに越したことはないですが、基本7科目の勉強もあるなかで、選択科目も完璧にというのはなかなか難しいと思います。
そのような中で、加藤ゼミナールの講座と論証集は短期間での合格に必要十分の教材でした。他の科目についてももっと早く加藤ゼミナールに出会えたらと思うことばかりです。