加藤ゼミナールについて

失権からの加藤ゼミナールへ切り替えで合格に!

プロフィール

角田 孝一 様
埼玉大学教養学部 卒業
大宮法科大学院大学(未修) 卒業
専修大学法科大学院(既修) 卒業
令和4年司法試験 合格
受験7回目

 

受講講座

 

成 績

総合 795.55点 1140位
論文 379.74点 1181位

公法系 96.71点(A、B)
民事系155.33点(C、A、A)
刑事系 81.69点(D、A)
選択科目46.00点

 

講座を選択した経緯・理由

大宮法科大学院大学卒業後、4回連続不合格となり失権したため、専修大学法科大学院に入り直したのですが、進級要件や卒業要件が大変厳しく、卒業の目途が付く既習2年目の前期試験の結果が発表されるまで具体的な司法試験対策に手をつけることができていませんでした。

また、大宮法科大学院卒業後は、予備校の答練を中心に勉強をしていましたが、論文の成績がまったく上がらないまま失権してしまいましたので、自分は予備校の答練を受講するようなレベルに達していないという自覚がありました。

そこで、せめて過去問を中心に基本的な知識を整理しなおすことだけはしようと考えました。しかし、残り8ケ月しかなかったことや、憲法の三者間形式から自説のみで説明する出題形式の変更、民法の改正等もありましたので、独力で既存の資料を使って過去問を検討し、基本的知識を整理することは難しいと思いました。そのため、各種予備校の講座などを検討していたところ、加藤先生の基本7科目の総まくり講座と司法試験過去問講座が過去問を中心に基本的な知識を整理したいという私のニーズに最も合っているのではないかと思い、受講することとしました。

 

講座・教材の使い方

一科目ごとに、総まくり講座を受講した後に、Aランクの過去問を中心に書いてから過去問講座を受講するという形で進めていきました。どちらの講座のテキストも加藤先生が作成されているので、総まくり講座で説明されている論証が、そのまま若しくは簡易な形で過去問講座の答案に使われているので、総まくり講座を受講していた時点ではあまり意味が分かっていなかった論証も、過去問を解くことで、その使い方やあてはめの仕方が分かるようになっているのが良かったです。

加藤先生は、記憶が苦手な人は適宜意味が変わらない範囲で論証を圧縮することを推奨されていましたので、過去問講座の答案に総まくり講座の論証より簡易な論証が書かれていた際には、その論証を総まくり講座のテキストに書き込み記憶の負担を軽減するなどしていました。それでも、総まくり講座の情報量は膨大であることと、あまり記憶力に自信がなかったこともあり、令和2年の試験の2ケ月程前に記憶対象を当時別売りだった総まくり論証集に切り替えました。

切り替えの時期が遅かったこともあり、令和2年の試験も不合格となったのですが、それまでと違いもう少しで合格できると感じられるぐらいまで成績が上がりましたので、このまま総まくり論証集に書かれている重要な論証をしっかり記憶し、過去問の答案練習を繰り返せば合格出来ると思い、令和3年の試験に向けては、加藤ゼミ(最新版の論証集の解説講義、重要過去問と令和2年過去問の解説講義と、再現答案等の添削がセットになったもの)に参加する以外は情報を増やさず、一科目ごとに、総まくり論証集を読み、重要な論証を記憶し、Aランクの過去問を中心に書き、気がついたことを総まくり論証集に書きこみ、重要な論証が記憶できているのか確認するということを繰り返しました。

令和3年の試験も不合格となってしまったのですが、勉強の方向性の問題ではなく、自分の記憶の精度がもう一歩不足していただけだと思いましたので、令和4年の試験に向けても、加藤先生の令和3年過去問解説講義を購入しただけで、勉強方法は変えませんでした。

 

講座・教材が令和4年司法試験にどのように役立ったか

商法では会社法339条2項の趣旨が設問のケースに妥当するのかという問題が、民訴では主観的追加的併合が認められないという判例の根拠が設問のケースには妥当しないということを説明する問題が出題されました。

総まくり講座と過去問講座では、判例や学説の使い方として、判例や学説のルールとそれを支える根拠を示すこと、判例や学説を典型的な事案や論点とは異なる事案や論点に応用する場合には、判例や学説のルールを支える根拠が、事案や論点の違いを跨いで本件の事案や論点にも妥当するのか検討することが何度も説明されていました。そして、この思考方法は、判例や学説だけでなく、条文の類推適用の場合にも、条文の原則を指摘した上で、条文の趣旨を示し、その趣旨が今回のケースにも妥当するのかという形で応用が可能であるとの説明もありました。その上で、このような形で答案に実際に書くことが大切であり、内容の優劣は超上位答案でしか問題とならないという本試験で要求される具体的レベルについても言及がありました。

そのため、このような思考方法で試験に取り組むことが出来、民訴の主観的追加的併合の問題については、判例のルールとそれを支える4つの根拠まで示されているのだから、今回の事例に当てはまる、当てはまらないということさえ書けばよいのだなと安心することが出来ました。また、商法の会社法339条2項の問題も、あまり趣旨を意識していなかった条文でしたが、条文の趣旨を示して、今回の事例に当てはまる、当てはまらないということさえ書けば、最低限の答案になるはずだと割り切って書くことができました。

 

これから司法試験・予備試験を受験する方々へ

総まくり講座と過去問講座には、司法試験合格に必要な情報と方法論が全て詰まっています。私は加藤先生の要求している「Aランクの論証は記憶して当たり前」というレベルに最後まで達することができず、今年の試験でも、総まくり講座でAランクに指定されていた、刑法の盗品の保管を委託された者による不法処分の問題や、刑訴の放火の方法に関する訴因変更の要否、検察官の釈明内容と異なる事実認定の問題など、十分に書くことが出来ませんでした。それでも《講座・教材が令和4年司法試験にどのように役立ったか》で書いた加藤先生の方法論等のおかげでなんとか合格することが出来ました。加藤先生の要求レベルに達することが出来れば、安定して合格する実力が身に付くと思います。様々な司法試験対策の教材があるなか、加藤先生の教材との相性の良さを感じられた方は、その直感を信じて勉強していただきたいと思います。