Ⅿ 様
私大法学部 卒業
私大法科大学院(既修) 卒業
令和6年司法試験 合格
総合 900点台 200番台
論文 480点台 100番台
公法系 110点台
民事系 160点台
刑事系 150点台
選択科目 60点台
網羅性の高さです。
ロースクールで習ったり過去問で出てきたりした判例や論点がテキストや論証集に載っていないと不安になりますし、理解はできても「では答案でどう書いたらよいのか?」と思うことが多かったので、網羅性の高い教材が良いと考えていました。
サンプル等を拝見し、加藤ゼミナールは、他の予備校と比べて網羅性が高いと感じたこと、判例や引用文献の情報が載っているので、疑問に思えば調べられるという安心感がありました。
①答案の型を身につけること、②基礎的な論点を一通り押さえることの2点を目的に講座を利用することにしました。
短文事例問題を解くという過程を経ず、ロースクールの入試過去問だけを解いてロースクールに滑り込みで入学しました(いわゆる上位ローではありません)。そのため、基礎的なことが身に付いていないと感じておりました。
基礎問題演習テキストは、シンプルな問題と答案例が記載されていることから、基礎的なことを学ぶ上で最適であると思い、受講しました。
①論証集の作成者と同じ作成者が答案を書いた場合、論証をどこでどのように使うのかを見たかったこと、②何が現場思考で何が既存論点なのかを把握し、問題に対するアプローチの仕方について解説が欲しかったことの2点から受講しました。
合格者による市販の再現答案も現実的な答案として非常に参考にしていました。
もっとも、人によって書き方が異なるため、論証集で自分が覚えた論証の使い方が合っているのか確かめることが難しいこともありました。加藤先生作成の答案で論証の使い方が見られるのは答案作成の際の参考になると思いました。
また、2時間の制限時間内で現場思考論点をどこまで書くべきか等の具体的なアプローチ方法を解説してくださっており、その点は自分では判断しにくいため、講座が役に立つと感じ、受講しました。
①問題文を読んで、頭の中で答案構成→②答案例を「問題提起・規範・あてはめ」を意識して読む→③解説を聞く(2周目以降、解説は聞きませんでした)。
答案例を、問題提起…黄色、規範…水色、引用条文…ピンク、見出し…緑、というようにマーカーで囲い、パッと見て答案の型を分かりやすくしていました。
私は、あてはめよりも問題提起と規範が出てこないということを克服したかったので、問題文を読んで、問題提起と規範を自分で言えるかを意識して取り組みました。
①2時間で答案を書く(答案構成だけの時もありました)→②解説を聞く、という流れで勉強していました。基礎問題演習講座と同様に、答案を色分けすることもあり、構成を意識していました。
模範答案は、出題趣旨等も踏まえた完成形なので相当レベルが高いです。これを2時間で書けるようにしようとは思わず、完璧に書くならこんな感じというくらいで捉えるようにしていました。
解説動画では、「これは現場思考論点です。」「ここはほとんどの受験生が書けます。」「ここはかなり差が付くポイントです。」等の解説があり、相場観を掴むために視聴していました。
まず、マーカーを引きました。メリハリがつくのでマーカーを引くに越したことはないです。
もっとも、私は時間がかかりました。人によると思いますが、私は、引きながらインプットするという器用なことはできず、作業のようになってしまいそうだったので、引く箇所は多いときは、該当部分をマーカーで四角く囲う等、早く引き終わるように工夫しました。引くならできるだけ早い時期に引くと良いと思います。
暗記は、水色マーカー(規範部分)とピンクマーカー(理由付け)を中心に覚えるようにしました。
私は、受験直前まで暗記を疎かにしており、時間が無い中で淡々と1ページ目から暗記していく作業は苦痛で、どこまで暗記したかも分からなくなりそうだったので、覚えられない部分は写真を撮って暗記アプリ(「reminDO」)に入れ、スマホで何度も繰り返し見られるように工夫していました。食事中や寝る前に何度も見て暗記していました。
最悪、規範と理由付けのキーワードだけ引っ張り出せるように覚えていました。キーワードさえ思い出せたら、本番では、それらのキーワードをくっつけて規範を作れば良いと考えていました。
論証集は網羅性が高い分、時間がない人が完璧に覚え切るのは難しいので、「本番答案書くなら最低何が書けたら良いか」を意識して暗記しようと取り組んでいました。
答案例で、問題提起→規範→あてはめを意識して勉強していたので、本番でも三段論法で答案を書くことができるようになったと感じました。
それだけで、法律の文章として採点者に見てもらえるようになったのではないかと思います。
現場思考問題でも、この型を崩さないように書けたことで、答案が大きく崩れなかったのだと思います。
現場思考論点が出題されました。
現場思考の場合のアプローチ方法を学んでいたので役に立ったと思います。
ルールの趣旨を考え、今回それが妥当するのか?という根本に立ち返る考え方を意識して答案を作成することができました。
事実評価の精度が上がったと思います。
講座受講前は、「必要性」「緊急性」という言葉は分かるが、具体的にどのような事実をどう評価をすればよいか曖昧で、目に付いた事実を適当に拾っていました。
講座内では、何の事実を拾ってきてどう評価すればよいか細かく解説してくださっていたので、本番ではそれを思い出し、「この事実を拾おう」という意識で答案を書くことができたと思います。
そのため、問題文を読む段階から着目すべき事実を拾いながら読むことができました。その結果、答案構成の時間が短縮され、答案を7,8頁目まで書くことができました。
刑事系はできるだけ分量を多く、多くの事実を拾って評価することで点が入ると考えていたので、そのような答案を書くことができ、高得点につながったのではないかと思います。
私は、学部最終学年でやっとロー入試のために勉強を開始し、入学したローもいわゆる上位ローではありませんでした。そのような学習レベルの受験生の合格体験記です。
加藤ゼミナールの論証や答案例はトップクラスの合格者が使っていることからもレベルが高いと思います。こんな答案が書ければ「当然受かる」、「上位合格も目指せる」というレベルだと感じました。
そのため、完璧を目指さず、部分的に取り入れ、点を取っていくという意識で取り組むことを心がけていました。例えば、上述した、刑事訴訟法でどういう事実を拾えばよいかという観点は、知っているか知らないかで点数が変わってくるので、知っているとお得な部分だと思い、自分の答案に取り入れようという意識で教材を使っていました。
司法試験は、到底手が届かないものに思えていましたが、実際合格してみて、最後まで分からないこともたくさん残ったままでしたし、全て分からなくても合格する試験であると感じました。
司法試験業界では、いろんな人がいろんなことを言っていて疲れる時もありましたが、「“私が”本番で合格答案を書くためには今何をすれば良いのか」、「“私が”1点でも点を上げるにはどうすればよいか」を心がけ、合格者を頼ったり教材を使ったりと、何かしら行動し続けていたことが合格につながったと思います。