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司法試験合格者の平均受験回数は?一発合格者の比率も解説

司法試験について

司法試験は文系の国家資格の中で最難関と言われており、合格までに一定の年数をかけて計画することは珍しくありません。一方で司法試験の受験資格には制限があり、合格者がどの程度の年数で合格しているのかは司法試験を目指す方にとって関心が高いところかと思います。

そこで今回は司法試験合格者がどのくらいの回数で合格を勝ち取ってきたのか、平均受験回数についてまとめます。

 

司法試験の受験資格の期間・回数制限

まず、司法試験の受験資格の期間・回数やその趣旨について解説します。

司法試験の受験資格は資格を得てから5年以内、5回まで

司法試験の受験資格は、 法科大学院の修了、もしくは司法試験予備試験(予備試験)に合格することで得られます。 

有効期限は資格を得た年度を入れて5年間で、期間中は毎年受験できます。かつては5年以内の期間に加えて3回以内の回数制限があり、受験のタイミングを考える必要がありましたが、現在は回数制限が撤廃されています。

期間内に合格に至らなかった場合受験資格を喪失し、再度受験資格を得るためには法科大学院に入りなおして修了するか、もしくは予備試験に合格する必要があります。

司法試験の受験資格の趣旨

司法試験の受験に回数制限が設けられている意図は、試験合格が難しい受験者には早期に法曹の道に見切りをつけ、別の道を歩んでもらうことが挙げられます。

旧司法試験は合格率が非常に低い一方で受験自体には何ら制限はなく、何十年も司法試験を受け続ける受験者も存在しました。

そういった受験者に対し、受験勉強で培った知識や能力を活かして早期に別の道で活躍してもらうことが本人にとっても社会にとっても有益であるため、受験の期間に制限が設けられています。

司法試験合格者の受験回数の平均は?一発合格の比率も

法務省が公開している情報によると平成29年度~令和3年度の5年間の司法試験合格者の受験回数の平均は1.56回~1.88回と 概ね2回弱程度の受験回数で合格している受験者が多い ことがわかります。

年度 1回目 2回目 3回目 4回目 5回目 平均
令和3年度 1,024 173 101 76 47 1.56回
令和2年度 960 222 126 85 57 1.67回
令和元年度 884 282 108 89 89 1.83回
平成30年度 862 269 187 134 73 1.88回
平成29年度 884 282 139 108 89 1.85回

1回目の受験での合格者は7割程度と多数を占める一方で、3回目~5回目で合格する受験者も一定数存在しており、粘り強く受験した結果合格を勝ち取れるケースも決して稀ではありません。

なお、予備試験経由での受験者は平成28年度に司法修習生に実施されたアンケート調査によると予備試験合格までに平均2年程度かかっています。予備試験・法科大学院いずれの形で試験合格を目指す場合であっても、学習開始から数年間の学習期間を経て合格を目指す試験であることがわかります。

まとめ

司法試験は受験資格を得てから5年間、1年に1回の最大5回の回数制限が設けられています。そして、直近の司法試験合格者の平均受験回数を見ると2回弱程度で合格していることがわかります。

 一発合格者も7割程度と比較的多い一方で、粘り強く受験することで合格を勝ち取る受験者も一定数確実に存在します。 

早期での合格を目指すことも可能である一方で、自身のペースで着実に学習を重ねた合格者もおり、いずれにせよ自分の置かれている前提状況から現実的な学習計画を立て、着実に効果的な学習を行っていくことが重要です。