谷口 陸 様
令和元年 予備試験合格
令和2年 東京大学法科大学院(既修者コース)卒業
令和2年 司法試験合格
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総合 200番台
憲法A 行政法A
民法A 商法A 民事訴訟法A
刑法A 刑事訴訟法B
労働法60点台(上位15~16%)
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私は当初、某大手予備校で基礎講座と論文講座を受講しておりました。その論文講座を受け切り、いざ本試験の過去問に当たってみて、論文講座の「網羅性の低さ」と「各論点に対する説明の浅さ」という二点を感じました(当時の私は、自分で基本書や市販の演習書などを用いてその欠点を埋めるという行動を取ることができませんでした)。そこで論文対策として、これらの欠点を克服し得る講座を探しておりました。
その後、ロースクールに入学して間もなくTwitter(特に、askという質問箱のようなもの)を経由して加藤先生を知り、あらゆる質問に対して真摯に答えて下さる姿勢、論点に対する理解の深さを目の当たりにしました。このことをきっかけに、加藤先生の講座に興味を持ち、サンプルの動画やテキストを拝見し、これなら上記2点の欠点を克服できると感じ、直ちに受講を決めました。
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まずは、総まくり講座についてザッと一通り受講し、その後、過去問講座で司法試験の過去問に着手しました。総まくり講座を受ける段階で、前述した予備校の基礎講座と論文講座を受講していたこともあり、ある程度の知識があったので一周するのにあまり時間はかかりませんでした(総まくり講座については、基本的に全7科目について一通りの知識を習った前提での講座となっていると思いますので、総まくり講座を初学者の方がインプット講座として利用することはオススメ出来ないかもしれません)。
司法試験の過去問に着手する段階では以下のような実践をしました。まず1日かけて特定の科目(1〜2科目)の総まくり講座をザッとインプットし直します。そして、その翌日、当該科目の司法試験の過去問を2時間かけて実際に答案を書きます。その後、講義を聞き、加藤先生が講義でおっしゃる重要ポイントや問題文の読み方、全科目に使える「点の入る書き方」など、自分が答案で意識出来てなかった部分について全てメモ書きしました。また、講義を聞く中で出題された論点について、今まで知らなかった知識等があれば、その都度、総まくりテキストに書き写し、知識の一元化を図りました。
このようにして最終的には総まくりテキスト一冊に論点や条文の知識が全て(過去問から得た知識も含め)一元化されるようにしました。そして、次から新たな年度の過去問を解く際には上記のメモ書きした点を意識した答案を書くよう心がけました。これら一連の流れをひたすら繰り返すことで、司法試験に対応できる実力をつけていきました。
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この点については、大きく(1)問題文の読み方、(2)論点毎のメリハリの付け方及び(3)書き方の3点が本試験で非常に役立ちました。
(1) (2)について、以前の私は、「自分の知っている論点に引きつける形で」問題文を読み、自分の知っている論点については厚く書くといったやり方をしていました。従って、論点抽出の正確性に不安定さがあり、それに加え、どこを厚く書くべきかも自身の知識の多寡に依存していたので点数が安定しない状態が続いていました。
しかし、加藤先生の講義を受け「問題文から考える姿勢」を徹底して意識するようになりました。その結果、「その問題はどの論点を問うているのか、また配点が多い論点はどこか、そのヒントは全て問題文にある」という今思えば当たり前のことに気付かされ、一気に視界が開け、実力が飛躍的に伸びたことを覚えています。この意識が本試験でも非常に役立ちました。
(3)について、三段論法を実践することはもちろんのこと、現場で時間が無い時に緊急避難的に使える三段論法を崩さない書き方や現場思考問題での規範の立て方等、徹底的に得点効率を最大化する書き方は本当に試験本番で役立ちました。令和2年度の本試験でも民事訴訟法や労働法等で現場思考問題が出題されましたが、加藤先生から教わった問題文の読み方、書き方を総動員することで現場でも時間を割くことなく淡々と処理でき、これが高評価に繋がったと確信しています。
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司法試験合格において、何よりも大事なのは自分の弱点や合格ラインとの距離を客観的に見つめ、それを埋める「正しい努力」を、「絶え間なく」行うことに尽きると思います。
そのような観点から、特定の予備校や講師の考えに固執しすぎることなく、柔軟に他者のアドバイスや実践を自身に取り入れてみる、ということが大事だと思います。
司法試験には司法試験に合った「正しい努力」が存在します。これを理解しないと、大学受験やその他試験で成功体験がある人でも、合格まで遠回りしてしまうことがあるのが司法試験です。
かく言う私自身も合格に直結しない遠回りの勉強をしていた時期がありました。その過程で、私にフィットしたのが加藤先生であり、努力の方向性を正しい向きに矯正して頂くことができました。
これを読んで下さっている皆さんには、このような遠回りの期間を極力短くし、間違った努力をし続けないためにもぜひ、柔軟な考えを持って、「正しい努力」をして欲しいと思います。
加藤先生のブログや講座がその一助になると、私は確信しています。