石田 隼 様
令和7年司法試験 合格
総合 790.65点 1400番台
論文 381.51点 1500番台
私は、司法試験の科目の中でも、特に抽象的な分野である公法系科目や民訴法の答案の書き方に関して非常に苦手意識がありました。
そこで、加藤ゼミナールの評判を耳にしたところ、公法系だけでなく全ての科目における論証が非常に分かりやすく、また、論証を問題文の事実関係に当てはめる方法を明確に教えてくれることが分かり、7科目全ての講座を受講しようと思いました。
特に、上記で述べた当てはめのコツが分かりやすいことに関しては、加藤ゼミナールを受講するにあたって非常に魅力的な要素でした。
苦手科目に対する自覚はありましたが、それ以外の科目に関する自身の答案も見つめ直すきっかけになったことも、当該講座を受講する決断をすることに繋がりました。
司法試験合格パックでは、「基本7科目総まくり講義」、「基本7科目の基礎問題演習講義」、「司法試験過去問講座」を主に視聴し、それぞれのテキスト(基礎応用完成テキスト、基礎問題演習テキスト、司法試験過去問テキスト)を用いました。
まず、全体的に苦手意識のあった科目に関しては、総まくり講義で全ての分野を視聴し、基礎応用完成テキストや総まくり論証集にメモを書き込んだりしていました。
そして、一つの分野を講義で視聴したら、その部分に関する基礎問題演習テキストの事例問題を解き答案を作成しました(例えば、憲法の総まくり講義で「思想・良心の自由」の講義を受けたのであれば、その後に、テキストでその論点を出題している問題を解く)。
それ以外の科目に関しては、まず、基礎問題演習テキストの事例問題を解き、気になったところ、分からなかったところは、その部分の基礎問題演習講義を視聴し、テキストを読みながら、確認していました。
全ての科目に共通しますが、別の基本書や参考書がある場合は、それを辞書的に用いて、事例問題の理解を深めたり、あるいはテキストの行間を読んだりしていました。
基本的に、当てはめの練習に関しては、事例問題を解くことで主に身につけていったので、事例問題を解く作業は多かったです。
次に、司法試験の過去問に関してですが、解いている途中で分からない問題や、思いつかない箇所に関しては、ある程度挑んだ後は、諦めてすぐに解説を読み、過去問講座を視聴し、確認作業に移りました。
というのも、分からない箇所は、知識不足が原因であったり、問題自体が(特に民訴法に多いですが)一風変わった出題をしていたりすることがあるので、すぐに解説を見て、前者なら総まくり論証集などで知識を補い、後者であるなら、講義を視聴し、取り組み方などを確認した方が、長い時間考え続けるより、効率が良いと思ったからです。
以上が私の教材の使い方です。
全ての科目に共通することですが、基本的に、加藤ゼミナールは論証や当てはめの方法を手厚く教えてくれるので、実際の起案での迷いを払拭してくれます。
特に事実の拾い方(例えば、どのような事実が処分性を肯定する方向に導くか、など)が分かりやすいので、司法試験で出題されるかなり長い事例問題でも、そこまで焦らずに落ち着いて対処することができるのが強みになります。
以下、私が実際に試験を受けて特に役に立ったと実感した科目について具体的に述べていきます。
まず公法系第1問(憲法)についてですが、憲法は判例理論を答案に活かす形で知識を習得することが大事であり、具体的には人権ごとの違憲審査の枠組みに結びつけてインプットする必要があります。
加藤ゼミナールの講義、教材は、この考えに即して、判例理論を教えてくれるので、事例問題を解く場合も、迷うことなく判例を踏まえながら答案に書き起こすことができます。
実際、令和7年では選挙権の論点が出題されましたが、総まくり論証集に書かれていた内容を思い出すことで、効果的に判例の判断枠組みを使用することができ、非常に助かりました。
次に、公法系第2問(行政法)ですが、当該科目は「処分性」、「原告適格」、「行政裁量」という最重要論点から必ず出題されるため、これらを徹底的に押さえておくことが重要になります。
そこで、加藤ゼミナールは必要十分な範囲で判例理論をまとめており、また当てはめの仕方も非常に分かりやすく解説しているため、本番の解答でも、そこまで苦戦することなく対応することができます。
令和7年の問題は、病院開設中止勧告の処分性に関する判例を踏まえて検討することが求められましたが、加藤ゼミナールでは、この点も厚く解説しているので、習ったことをそのままアウトプットすれば足りたため、非常に役に立ちました。
最後に刑事系第2問の刑訴法に関してですが、今年は伝聞が出題されたところ、これについても加藤ゼミナールでは、事例に応じて伝聞証拠に当たるか否かの判断枠組みと論証を非常に分かりやすく解説しており、本番中でも慌てることはなかったです。
以上のように、解答に書き起こすことを強く意識した学習ができることが司法試験対策への強みになると思います。
司法試験は思っている以上に範囲が広い試験であり、さらに、過去問では、一つの論点を深掘りする出題もされるので、質・量ともにハイレベルで、学習が億劫に感じることも多々あると思います。
勉強する度に、自分の未熟な部分を見つけることになり、なんとなくストレスが溜まることも多いと思います。
そこで注意すべきなのは、完璧主義になりすぎないことです。
完璧主義な人は、つい自分の未熟さから目を背けたくなり、勉強をすることから逃げ出したくもなります。
また、細かいところを気にしすぎてしまい、体系的に学ぶことに支障が出てしまうこともあります。
司法試験は、まず広い知識を身につける必要があるので、理解が進まないところは一旦、保留し、学習を前に進めることが大事だと思います。
そして、気が乗らないときでも、まずは短答式の勉強だけでも良いので、何らかの教材に触れ、勉強を継続することが大事だと思います。
最後に、規則正しい生活を心がけることも忘れないでください。
夜更かしでの勉強もたまにするのは良いですが、やはり、生活リズムが狂うと、記憶の定着にも支障が出ます。
それに加えて、本番の4日間の試験は、思っている以上に早く起きる必要があり、また時間も長いので体力が非常に削られます。
そのため、本番のスケジュールに翻弄されないように、普段から、朝型の生活に慣れ、また、体調を崩さないよう生活リズムを整えてください。
大変だと思いますが、諦めずに戦い続けてください!