Y.U 様
慶應義塾大学法学部 卒業
同志社大学法科大学院(既修) 卒業
令和7年司法試験 合格
総合 976.96点 292位
論文 491.97点 249位
公法系 114.95点(A、B)
民事系 191.85点(A、A、A)
刑事系 135.54点(A、A)
選択科目 49.62点
まず、私は在学中受験において、あと3点で不合格となってしまいました。
しかし、商法でEをとってしまうなど、たまたま3点差だっただけであり、何か根本的な原因があるのではないかと考えました。
自分なりに原因を分析したところ、問いに答える姿勢という表現面と事案分析能力という読解面に課題があると感じました。
そして、友人やネットを利用したリサーチによって、加藤ゼミナールの司法試験過去問講座では問題文の読み方について定評があるとのことだったので、受講を決めました。
特に憲法と商法は不安があったので、まずはこの2科目の司法試験過去問講座を受講することにしました。
また、憲法に関しては、ロースクールの指導と私の相性があまり良くなく、インプットとアウトプットの双方が迷走しているように感じたので、総まくり講座で論文仕様のインプットを確立しようと考え、憲法のみ総まくり講座を受講することにしました。
(1)総まくり講座2024(憲法)
基本的には、授業で取り扱う範囲のマーカー動画を先に見て「基礎応用完成テキスト」にマーカーを引いてから、授業を視聴するようにしました。
そして、授業を視聴した後に、該当範囲に対応する「総まくり論証集」にマーカーを引き、授業でメモした内容を一元化させていきました。
短期間でインプットを終え、すぐに司法試験過去問講座に移行したいと考えていたため、1〜2週間程度で全ての授業を視聴しました。
あまり手を広げたくないと考えていたため、基本的には総まくり論証集に書かれた情報のみを暗記するということを徹底していましたが、適宜ロースクールで学んだ知識で論文で使いこなすことが可能な知識と判断したものについては、総まくり論証集に加筆していきました。
人権分野については量が多くないこともあり、満遍なく理解・暗記することを心がけていましたが、特に、第1章「問題処理の基本とコツ」については、この章で言及されていることを徹底して答案を書けば、合格において必要とされる最低ラインの答案を書くことはできると考えたので、試験直前まで何度も読み込みました。
後述する司法試験過去問講座を受講している際にも適宜参照して、テキストのどの事項の理解が足りていなかったことによって、解答の方向性がズレてしまったのかを何度も確認するようにしました。
(2)司法試験過去問講座(憲法、商法)
ア 憲法
基本的には加藤先生のブログで掲載されている過去問ランキングにおいて、Aランクとされているものから、起案をした上で順番に視聴していきました。
三者間形式、法律文書形式のいずれが出題されてもよいように、満遍なく取り組みました。
解説において、加藤先生は会議録の読み方のコツを教えていただいたので、出題者の想定している知識レベルに達していない事項が出題されたとしても、会議録に食らいつき、誘導に乗り最低限の答案を書き上げる能力を身につけることを目的として視聴していました。
そして、三者間形式における答案の書き方のコツも教えていただいたので、出題形式に応じた答案の流れを叩き込むことも意識して視聴していました。
イ 商法
在学中受験でEをとってしまった科目ということもあり、現場思考問題における考え方を身につけることを目的に受講していました。
憲法同様、基本的には加藤先生のブログで掲載されている過去問ランキングにおいて、Aランクとされているものから、起案をした上で順番に視聴していきました。
プレテストから令和6年まで全年度取り組みましたが、ランクの低いものについては、フル起案はせず、答案構成だけをしてから解説講義を視聴していました。
加藤先生が問題文の事情や設問からヒントを見抜く思考過程を言語化して教えていただいたので、その思考過程を自分でも再現することができるかどうかということを常に意識しながら復習していました。
また、授業で何度も商法に関しては再度の出題可能性が高い科目であると加藤先生がおっしゃっていたため、過去問講座の答案例をそのまま論証化して一元化しておきました。
さらに、商法では「当事者の立場から考えられる主張の骨子を簡単に述べた上で、主張の妥当性について具体的に論じる」という二段階の検討が求められるということを加藤先生が何度も解説でおっしゃっていたので、起案の際には、そのような二段階の検討ができているかどうかも逐一確認するようにしていました。
(1)憲法
令和7年司法試験においては、在外国民選挙権訴訟が出題されました。
論証自体は総まくり論証集に書かれていたので、正確に論じることができたと思います。
その他、表現の自由における内容規制か内容中立規制かを検討する点についても、総まくり論証集に記載されていたことを正確に吐き出した結果、出題趣旨に沿った検討をすることができました。
本年の憲法に関しては、現場思考的要素が強く、私も知識面があやふやなまま解答していましたが、司法試験過去問講座で学んだ会議録の読み方を意識し、総まくり論証集で学んだ目的手段審査の当てはめの検討手順を意識して論じた結果、なんとかAを取ることができました。
まさに、加藤ゼミナールのおかげでAが取れたといっても過言ではありません。
(2)商法
令和7年司法試験においても、近年の傾向通り、現場思考要素の強い出題がされました。
しかし、在学中受験の時と異なり、現場思考問題への対応策を司法試験過去問講座で学んでいたので、過去問講座で培ってきた問題文の事情や設問から法的構成を予測する力を存分に発揮することにより、落ちついて対応することができました。
そして、令和7年司法試験で出題された「重要な財産の譲受け」や「各取締役の報酬の具体的な配分の決定を取締役会に一任すること又はこれを代表取締役に再一任することの可否」については、過去問講座で取り扱っていた内容だったので、過去問講座の答案例に記載されていた論証をそのまま貼り付けて対応することができ、現場思考問題に脳のリソースを回すことができたと考えます。
また、書き方の面でも、過去問講座で学んだ「当事者の立場から考えられる主張の骨子を簡単に述べた上で、主張の妥当性について具体的に論じる」という二段階の検討を徹底したので、形式面での裁量点が多くもらえたと考えます。
このようにして、在学中受験の時のリベンジを果たし、EからAまで成績を伸ばすことができました。
加藤ゼミナールの講座を受講するまでは、ロースクールで学んだ小難しい法律論を適用するだけで合格することができると考えていました。
しかし、司法試験は、事案が長く事案を正確に分析して論点を抽出することができるかどうかで差がつくということを学びました。
在学中受験で不合格になってから、このような能力を身につけることができるかどうか非常に不安でしたが、加藤ゼミナールの司法試験過去問講座では、そのような能力を身につけるためのエッセンスがたくさん詰め込まれています。
加藤ゼミナールの講座を受講したからこそ、単に合格するだけでなく上位での合格を果たすことができたと考えています。
一度不合格になってしまった方は、2回目試験以降の合格率の低さを目の当たりにすると、不安に感じることもあるかと思います。
しかし、正しい方法論で勉強していけば、年齢や勉強期間を問わず、誰でも大きく成績を伸ばすことができると感じました。
自分を信じて合格を目指して勉強されている全ての方を応援しています。