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基礎問+過去問で迷わない答案作成を実現した勉強術

プロフィール

平井 健吾 様
広島大学法学部 卒業
神戸大学法科大学院(既修) 在学
令和7年司法試験 合格

 

受講講座

  • 総まくり講座(憲法、民法)
  • 基礎問題演習講座2023
  • 司法試験過去問講座2023

 

成 績

総合 880点台 700位台
論文 430点台 800位台
公法系  約107点(B、A)
民事系  約162点(A、A、C)
刑事系  約109点(A、B)
選択科目 約52点

 

講座を選択した経緯・理由

司法試験受験にあたり、過去問が重要というのは定説ですので、どこかでしっかり過去問をやり込みたいと思ったからです。

もっとも、神戸大学法科大学院進学直後は過去問を消化できるだけの基礎体力がついていなかったので、司法試験過去問講座から捻りを除いた基礎問題演習講座も併せて受講することにしました。

また、憲法については苦手意識があった、民法については網羅的に知識を取得する必要性があったという点からこれら2科目については総まくり講座も受講することにしました。

 

講座・教材の使い方

司法試験の過去問演習においては、当該過去問の論点の解き方のみでなく、どのような問題にも共通する思考過程を習得することが重要と加藤先生が何度も仰っていたことを意識しながら教材を使用していました。

最初のうちは解説講義も聞きながら、問題文の読み方や問題を解く際の思考過程を教材に直接書き込んでいった。加藤先生が再度の出題可能性が高い、または頻出と強調されていた点については論証集にもメモをとるなどしました。

ある程度、思考過程を習得できてからは講義は視聴せず、教材のみで復習を進めるようにした。

特に司法試験過去問講座については、加藤先生の思考過程を一目で辿れるよう問題提起→規範→当てはめ→結論をまずはマークし、当てはめにおいては何を考慮しているか、事実をどのように評価しているか、規範の文言をどのように回収しているかという点については適宜メモをしました。

こうすることでどのような答案にも共通する思考過程を視覚的に把握することができるようになりました。

また、司法試験の3ヵ月ほど前からは自分が書いた答案と中上位答案を見比べるなどして枚数の目安の確認に教材を使用していました。

 

講座・教材が令和7年司法試験にどのように役立ったか

令和7年司法試験においては、行政法で病院開設中止勧告の処分性に関する判例の理解が真正面から問われました。

この判例は令和5年司法試験でも出題されていたが、論理構成及び判例の紹介の方法からしっかり確認していたのでスピーディーに書き上げることができました。そのため、時間が厳しくなりがちな行政法で全設問しっかり書き上げることができたと思います。

また、民法においては論点に至る思考過程にも配点があると加藤先生に教えていただけたおかげで守り切ることができたと思います。

刑事系においては、事実の評価の作法を過去問講座と基礎問でストックしていたおかげでスムーズに解くことができました。

今年もいわゆる現場思考問題が多く出題されていたが、事実を上手く使えるような規範を作れば大はずししないという加藤先生の教えのおかげで現場で規範を上手く作成することができ、三段論法を死守できました。

特に今年の商法の設問2においては、上記の教えを守った結果題意に沿った論述ができたのだと思います。

個人的に、現場思考問題で時間を使いすぎないことが司法試験で途中答案を回避するために重要になってくると考えているので、現場思考問題の考え方について教えていただけたことは大変ありがたかったです。

また、令和以降の過去問については中上位答案という模範答案よりも枚数及び質を一定程度落とした現実的な答案が記載されている。この中上位答案は5〜6枚程度で収まるものがほとんどであり、本番で何枚程度書けば良いかの目安になりました。

私自身、本番では刑法で7枚書いた以外は全科目5〜6枚程度しか書いていないが合格することが出来たので、この目安で間違っていないと思います。

完全解を追い求めると答案作成中に迷いが生じ、途中答案を連発することに繋がるので(実際に私がそうでした)、現実的な目安を持つことは重要と感じました。

このような現実的な目安を持っていたおかげで本番ではある程度割り切って答案を作成出来た。そのおかげでどの科目も途中答案を回避することができました。

 

これから司法試験・予備試験を受験する方々へ

司法試験の勉強は長期戦だと思います。思うように成績が上がらず思い悩むタイミングもあるかもしれませんが、時には立ち止まり休息を取ることも必要かと思います。

休むことに焦りを感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、モチベーションを失い勉強をやめてしまっては意味がありません。

勉強を続けていればいつかは受かるだろうというくらいの楽な気持ちで、気が乗らない日は「1日30分だけ勉強を進める」くらいのテンションで、継続さえできれば十分だと思います。私もそうでした。

また、上位合格を目指す場合は別かもしれませんが、結局はどれだけAランクの典型論点や基礎的なことを固められたかで合否は決まると思うので、定義の暗記や重要判例の理論構造を演習などを通じ押さえていっていただければと思います。

健康に留意しつつ、頑張ってください。皆様の合格を祈念しております。