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再現性のある学習で合格へ―答案作成技術の確立方法

プロフィール

白土 伸之 様
創価大学法学部 卒業
創価大学法科大学院(既修)在学
令和7年司法試験 合格

 

受講講座

  • 基本7科目の総まくり講座2024
  • 基本7科目の基礎問題演習講座2024
  • 基本7科目の司法試験過去問講座2024
  • 基本7科目の総まくり論証集2024

 

成 績

総合 870.55点 869位
論文 443.74点 706位
公法系 118.02点(A、B)
民事系 171.02点(A、B、B)
刑事系 95.45点(B、C)
選択科目(国際公法)59.23点

 

講座を選択した経緯・理由

学部3年の秋頃、法科大学院入試を控えて答案の書き方を身につけるため、予備校の短文事例演習系講座の受講を検討していました。

複数の予備校を比較した結果、答案の書き方や問題文の読み方が丁寧に解説されており、再現性が高いと感じた加藤ゼミナールの講座を選択しました。

また、同時に総まくり論証集も購入しました。

同一の予備校の教材で揃えたかったことに加え、論点以外の要件も網羅されており体系的に理解しやすいこと、出題趣旨や採点実感を踏まえた論証になっていることが決め手となりました。

その後、ひと通り基礎問題演習講座を解くことで無事に法科大学院に合格しました。

入学前には、知識の穴をなくすために総まくり講座を受講し、入学後には過去問の重要性を痛感したため、過去問講座も受講しました。

 

講座・教材の使い方

〇基本7科目の総まくり講座

『基礎・応用完成テキスト』にマークをしてから講義を視聴しました。

テキストを熟読し、「これがキーとなる理由か」「こういう反対意見があるのか」と考えながらマークを引く予習スタイルです。

テキスト自体がマークすることを前提に設計されているように感じましたし(理由・規範・反対意見の区別など)、講義内容も高度であるため、予習段階でマークをしてから視聴するこのスタイルは正解だったと思います。

〇基本7科目の総まくり論証集

体系的な理解・網羅性・アウトプット前提の記載という点で非常に優れていたため、一元化教材として使用しました。

自身の論証やレジュメを挟み込める点ではB5版(ルーズリーフ等)が便利ですが、私はA5の製本タイプを選びました。

全体をパラパラと把握しやすい利点に加え、リングファイルよりも製本の方が所有欲が満たされ、モチベーションが上がることが理由です。

この論証集をベースに、法科大学院で学んだ内容を補足したり、自分のしっくりくる論証に置き換えたりしてカスタマイズしました。

行政法については判例の正確な理解が必要だと考え、『基本行政法 判例演習』をすぐに参照できるよう、論証集にリンクするページ数をメモしていました。

一方で民法は、法科大学院のレジュメの完成度が高かったため、最後までレジュメと総まくり論証集のどちらを一元化教材にするか迷い、結局どちらにもまとめきれないまま本試験を迎えてしまいました。

〇基本7科目の基礎問題演習講座

憲法は答案の書き方が確立できていなかったため、まずは『総まくり論証集』の「第2部 基本的人権 第1章 問題処理の基本とコツ」を熟読しました。

その上で、基礎問題演習講座では、三段階審査をどう使うか(あるいは使わないか)を学ぶことに主眼を置きました。

具体的な手順としては、まず問題文を読んで答案構成をし、参考答案を読みます。

その際、三段階審査を構造的に理解するため、どこが「保障」「制約」「正当化」に当たるのかをメモしました。

全体像がつかめた段階で講義を視聴し、加藤先生の解説をメモに加筆しました。

極力1周目で理解するよう努め、不明点にはマークをしておき、後から再視聴したり基本書や判例を確認したりしました。

また、「自分であればこう書く」という気付きもメモに残しました。

他の科目も概ね同様ですが、科目特性に合わせてアプローチを変えました。

民事訴訟法では、事例形式の論証集として活用しました。

あてはめ以上にロジックや判例の事案理解が重要と考え、趣旨と規範にマークし、事案の特殊性がキーとなる問題では該当事情に下線を引きました。

商法では引用すべき条文数が多いため、いかにコンパクトに論述するかに留意しました。

加藤先生が講義中に示される「この書き方は覚えてください」といった指針に従うことで、自然とコンパクトな論述が身につきました。

民法については、短文事例演習の必要性を強く感じていなかったため、基礎問題演習講座には取り組みませんでした。

しかし、論述テクニックが求められる分野もあるため、今振り返ればやっておくべきだったと感じています。

〇基本7科目の司法試験過去問講座

全ての過去問をこなす時間はなかったため、重要度の高い年度から優先して解きました。

基本的には講義を聞かず、解説を読んで参考答案と自分の答案を比較検討する自習スタイルをとりました。

時間がある時は、あてはめの力を養うために、参考答案のあてはめ部分を批判的に検討して書き直したりもしました。

また、大学院の先輩や先生方に添削をしていただくこともありました。

テキストの完成度が非常に高く、無駄なリサーチを省いて検討そのものに時間を費やせたのが良かったです。

 

講座・教材が令和7年司法試験にどのように役立ったか

繰り返しになりますが、『総まくり論証集』は ①網羅性、②体系的な記載、③アウトプットを前提とした記載 という3点で、司法試験対策に非常に役立ちました。

理由付けや規範が長すぎず、実戦で使えるちょうどよい分量でした。

特に憲法は、論証と判例が一体となった論証集である点が非常に優れています。

令和7年の試験に関連する「在外国民選挙権訴訟」が記載されており、三段階審査以外の審査基準が掲載されていた点も有用でした。

「投票の義務化の可否」という論点の直接的な記載はありませんでしたが、知らないことを前提として書くことが求められており、知識がないこと自体で直ちに不合格になる性質の問題ではなかったと思います。

全体として、加藤ゼミナールの教材は論点主義に偏っていないため、法科大学院の授業とも相性が良いと感じます。

予備校教材と法科大学院の授業の相性が悪いと、知識の一元化に失敗したり理解があやふやになったりしがちです。

私の場合、加藤ゼミナールで基本的な理解を固めつつ、法科大学院の授業を通じてより多面的な理解を獲得するという方法が極めて有用でした。

また、加藤ゼミナールの教材だけでは理解が表面的になってしまう部分(論証には現れない前提となる基礎理解など ※おそらく高野先生の講義などでカバーされている領域かと推察します)については、基本書等で補うようにしました。

法科大学院生の勉強の補助ツールとして、司法試験対策に最適だったと思います。

 

これから司法試験・予備試験を受験する方々へ

様々な理由や思いから司法試験を目指されていることと思いますが、あえてこの困難な道を選択し、挑戦すること自体に大きな価値があると思います。

合格であれ不合格であれ、日々の悪戦苦闘を乗り越えた先に、すべての受験生の皆様と、皆様を支えているすべての方が、充実した人生を歩まれることを心より願っております。

そして、合格された暁には、より良い社会のために、法曹として共に働ける日を楽しみにしています。

「さあ、出発しよう! 悪戦苦闘をつき抜けて! 決められた決勝点は取り消すことができないのだ」(『草の葉』ウォルト・ホイットマン)