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予備過去問が読めるようになるまでにした唯一の勉強法

プロフィール

T.E 様
慶應義塾大学法学部 在学
令和6年予備試験(1回目) 合格

 

受講講座

  • 基礎問題演習講座2023(行政法単科)
  • 労働法重要問題100選講座2023

 

成 績

240点台後半 300位台後半
憲法B
行政法A
民法F
商法C
民訴A
刑法A
刑訴B
労働法B
実務基礎D

 

講座を選択した経緯・理由

SNS上に令和5年の予備試験の成績表が上がり始めた令和5年の12月末、予備校で勉強を進め、一通り入門講義を終え、論文講義に入ろうとしていたわたしは、彼らから加藤ゼミナールの存在を知りました。

彼らは予備校で一通りの学習を終え、予備試験を終え、2回目の論文試験を受けている人たちでしたが、いまいちぱっとしない成績で不合格となっており、非常に苦労していました。

その彼らがいうには、予備論文後に受講した加藤ゼミの教材がすこぶるよく、それでロースクール入試を突破したというのです。

わたしの受けていた予備校では、行政法は最後に回されていたため、その時点では行政法の論文の勉強はしていなかったのですが、インターネットでは「行政法は点数が取りやすく、勉強に重点を置いた方がいい」「大手予備校では昔のロースクール入試の過去問が使われており、今の問題に対応しにくい」といった言われ方がされておりました。

かといって、そう言っている人々が勧めているのは『事例演習行政法』のようなおよそ答案例などない難解な問題集で、とてもではないですが躊躇うものでした。

そこで、行政法の勉強を先取りしてさっさと終わらせることを画策し、加藤ゼミの単科講座を取ることにしました。

 

講座・教材の使い方

基礎問題演習講座の行政法の特徴は、本案の違法と、主要な訴訟要件(処分性・原告適格・訴えの利益)、その他の訴訟要件について、一通り答案の形で押さえられること、そしてそのすべてが新司法試験ないし予備試験の簡略版であり、「丸暗記」するだけで「過去問を解くうえで必要な思考過程」をすべて習得しているところにあります。

丸暗記と思考過程の習得というのは一見して相反するようにも思えます。

しかし、基礎問題演習講座には、新司法試験行政法特有の大量の法令の使いこなしが簡略化され、その骨組みが大量に載っています。

すなわち、行政法特有の法律の使い方が網羅されているのです。

事例研究行政法も予備試験合格後に一読しましたが、エッセンスは、すべて基礎問題演習講座に載っていました。

なので、ただ丸暗記するだけで、本番で取らなければいけない問題はすべて解けるようにできています。

使い方としては、まず講義を聴きながらメモを取り、そのあと基礎問題演習講座を読み、何度も答案例と問題文・参照法令を対応させながら答案の流れと、キーとなる条文の使い方、答案の要素を「暗記」しました。

予備試験までに5周はしたと思います。

そのあと、法務省に載っている予備試験の過去問を解きましたが、おおむね理解できるものでした。

 

講座・教材が令和6年予備試験にどのように役立ったか

令和6年予備試験では、原告適格・国家賠償法1条の「違法」と非申請型義務付け訴訟の訴訟要件、本案の違法が問われました。

行政法では、1回目受験にもかかわらずA評価を取ることができました。

基礎問題演習講座との関係を以下に述べます。

この年の予備試験では、3年連続となる原告適格の出題で、特異だった点は、1条=目的規定が載せられなかった点です。

目的規定を引かず、被侵害利益・具体的保護要件・個別的保護要件・利益の具体性を論じる必要がありました。

この点について、基礎問題演習講座の行政法では、「原告適格では、できるかぎり多くの要素を拾うべきで、1つの要素について厚く濃く書くと、かえって全体のバランスを失することになりうる」というふうに習っていたので、要点を押さえて論述することができました。

非申請型義務付け訴訟の訴訟要件は、司法試験では複数回出題されているものの、予備試験では出題されることはなく、予備校が、「応用事項」だといって取り扱わない内容でした。

しかし、加藤ゼミナールでは、基礎問題演習講座に載っていたので、難なく対応することができました。

本案の違法は、条文の解釈→あてはめを問う問題でした。

裁量権の逸脱・濫用と誤認せず、ただ条文の解釈の問題だとして解くことができました。

その理由は、「違法事由は、裁量に飛びつかず、まずは条文解釈で押せるかどうかを検討すること」という基礎問題演習講座で習った知識がそのまま生きたためだと思います。

 

これから司法試験・予備試験を受験する方々へ

基礎問題演習講座の行政法は、きわめてコストパフォーマンスの高い問題集です。

なぜなら、国賠法を除けば40問しかないにもかかわらず、新司と予備の過去問で出題されたパターンと、抑えるべき知識がすべて入っているからです。

なので、予備の過去問を何周しても予備の本番で低い評価しか取れないという人にはぜひおすすめしたいです。

また、先述した通り、予備校のカリキュラム上、行政法は最後に回されることが多く、手の回らないまま本番に突入する人が多い科目なので、少しの労力を割くだけで本番浮くことが期待できます。

そういった意味でも基礎問題演習講座と相性のいい科目です。