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『社会人の予備試験合格!~時間の作り方と使い方~』

社会人の予備試験合格!~時間の作り方と使い方~

「社会人の私は忙しくて時間が無いから、予備試験・司法試験の合格なんて、どうせ無理だ…」
司法試験合格を目指しながらも、そんな風に思ってあきらめてしまう社会人の方は多いと思います。
しかし、私は上場企業でフルタイムで営業職として働きながら、予備試験に挑戦し、約1年で合格(その後司法試験も1回目で上位合格)を果たしました。
この記事では、社会人が限られた時間の中で予備試験に一発合格するための学習時間の作り方・時間の使い方・スケジュール管理のコツを、私の実体験をもとに詳しく解説します。

学習時間の作り方|フルタイム勤務の社会人でも勉強時間は捻出できる

忙しい社会人にとって、そもそも勉強時間が取れないという悩みは深刻です。
しかし私は、平日平均3~4時間、休日平均3時間の勉強を1年間継続し、予備試験に合格できました。
これなら、勉強時間を捻出できる気がしませんか?
ポイントは、「どこに学習時間が眠っているのか」に気づいて、その時間を学習時間に転換させることです。
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①あなたが眠っている時間に学習時間も眠っている
例えば、1時間早く起きる、1時間遅く寝るというだけでも、2時間の学習時間を捻出できます。
また、そこまでの単位でなくても、就寝前の10分間に論証集や条文を読み返したり、朝少しだけ早く起きて30分講義を視聴するだけでも、学習効果は十分あります。
一発合格!短期合格!といった明確な目標のもと、意識のスイッチを入れれば十分可能な時間の作り方です。
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②通勤時間の有効活用
私の場合は、毎日の電車での通勤時間(往復2時間)を徹底的に活用して、効率的・効果的な学習をしていました。
現在では、テレワークの方も多いかと思いますが、そういった方は移動時間分、自宅での学習に充てるという意識で、日常に学習という習慣を取り込みましょう。
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③スキマ時間を積み重ねる
社会人の私が、特に意識したのはまとまった時間をいかにとるかではなく、小さな時間をどう積み上げるかということでした。
昼食後の昼休憩残りの20分、犬の散歩の15分、歯を磨く5分…どんなスキマ時間でも、オンライン予備校の講義を視聴したり、短答に少しでも触れるだけで、立派な学習になります。

学習時間の使い方|時間の質を意識した勉強法

時間が少ない社会人にとって、最も重要なのは「勉強の質」です。
同じ1時間でも、その時間の特性に合わせたやり方次第で成果は大きく変わります。
私は、時間の種類に応じて学習内容を切り分けて使うことを徹底しました。

①通勤時間など:インプット中心の学習
通勤時間は往復約2時間。最初は「時間がない」と感じていましたが、「1日2時間が自動的に確保されている」と、考え方を変えました。
具体的には、以下のような学習をしていました。

  • テキストの読み込み(予備校の一元化教材を活用)
  • オンライン予備校の講義動画の視聴(スマホで倍速再生)
  • 条文の音声教材を聞き流し(散歩中や移動中も活用)
  • 短答を解く

電車内は他にやることもなく、誘惑が少ないため、慣れれば集中力が持続します。 また、犬の散歩中や営業中の徒歩移動でも、イヤホンで条文を聞き流す「耳だけ学習」も活用しましょう。 日常の中に自然と学習が取り込まれれば、習慣化して自然と苦ではなくなります。
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② 自宅や図書館、カフェ等での学習:アウトプット中心の学習
家で机に向かえる時間は、しっかりと集中できる貴重な時間です。
そのような時間は、時間の質が高いです。主に論文のアウトプットに使いましょう。

  • 論文の過去問をPCで解答(1日1問などと決めると習慣化されるのでおすすめです)
  • インプット学習で暗記した論証を書き出す
  • 予備校の短文事例問題を使った答練

これらのように、同じ1時間であっても、その場所等の特性からどんな学習をすれば最も効率的かを自分の中で見極めて学習することで、格段に学習効率はアップします。

学習スケジュールの管理|継続こそ最大の武器

社会人が予備試験に合格するには、「スケジュールの設計」と「無理のない継続」が命です。
学習スケジュール管理の基本は、以下の2つです。
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①週単位でざっくりとスケジュールを立てる
毎週日曜の夜に、次の週にやることをざっくりと決めていました。
しっかりとしたものを作ろうとすると負担になるので、「なんとなく」のレベルでやるのが継続のコツです。
例:アウトプット:民法の論文過去問(H23〜H27を1日1問ずつ)
・・・インプット:刑法テキスト P100〜150を通読

こうすることで、今週何をすべきかで迷わなくなる上に、実現可能な週単位での目標設定によって、達成感によるモチベーション維持にもつながります。
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②実現できなくても、翌週・翌月にアロケーション
社会人をしていれば突発的な案件やトラブルで、週単位の目標が達成でいないこともしばしばあります。
ただ、週単位での目標が達成できなくても、すぐに落ち込むことはありません!
翌週・翌月で調整をすることで、最終的には目標を達成するという視点が大事です。
常に完璧を求めすぎず、続けられる方法や考え方で学習を継続させることが、最終的な合格のために最も重要です。

まとめ|社会人でも予備試験合格は十分可能

フルタイム勤務・家庭ありという状況でも、工夫と継続があれば短期での予備試験合格は全く不可能ではありません。
この記事で紹介したポイントを改めて整理します。

  • 時間の作り方:通勤等の隙間を見逃さない
  • 時間の使い方:時間の質を見極め、インプットとアウトプットを明確に分ける
  • スケジュール管理:週単位でざっくり予定→月単位でリカバリー

そして何より、1年間でやり切ると自分で決めたら、覚悟をもってやり切りましょう。
この気持ちが、どんな学習法やスケジュール管理よりも強力な武器になります。
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時間は、作れるものです。
時間の使い方次第で、社会人での司法試験合格は必ず実現可能です!

執筆者情報
実務家弁護士T
社会人受験生として学習期間1年で予備試験に合格し、翌年の司法試験には、総合31位・オールAで一発合格