M.T 様
私立大学 卒業
国立法科大学院(既修) 卒業
令和4年司法試験 合格
総合 920点台 400位台
論文 450点台 450位台
公法系 100点台(B、A)
民事系 160点台(A、A、A)
刑事系 120点台(A、A)
選択科目 60点台
法科大学院3年の夏休みも後半になって、過去問の検討も大学院で学んだことを一元化することもできていませんでした。また、自分が勉強を始めて以降の法改正や判例等の漏れを無くしたいと考えていました。そこで、加藤ゼミナールを選びました。
まず、講座の受講を開始したのが法科大学院3年の9月初旬で、なるべく急いで講座を消化したいと考えておりました。指示されたとおりにマーカーをテキストに引くという方法が推奨されていましたが、私はテキストにはマーカーを引かず、論証集に引くこととしました。なぜなら、テキストの内容と論証集の内容はほとんど重複しておりコンパクトな論証集で一元化した方が自分には合っていると感じたからです。
時間のある方は、テキストにマーカーを引いたうえでテキストをメインに勉強をした後、直前期が近づくにつれ分からない・不安のある範囲だけ論証集に移して、論証集は分からないところのまとめノートのような感覚で使うのも良いと思います。
マーカーを引いたら、何度も論証集を読み返しました。覚えていない論証や定義には付箋を貼って直前期にはそこの部分だけを繰り返していました。マーカーの色などを詳細に指定されていたので、あまり自分では論証集を加工することはありませんでした。自分でマーカーのルールを決める必要が無いので良かったと思います(私はめんどくさがりなので、規範は赤、理由は青等と決めたとしてもグダグダになるのが目に見えていました。)
そして、模試や法科大学院で学んだことなどを論証集に加筆して、それも覚えていました。
司法試験過去問講座についての私の受講方法は次のとおりです。まず、憲法と刑法は夏休みの間にAランクとBランクの過去問の講義だけ視聴していました(問題文を読んですぐに視聴しており、答案や答案構成の作成はしていません。)。その後、夏休みが終わり大学院の講義や総まくりを消化するのに時間がかかり、司法試験の問題を解くことはできませんでした(論証集もあまり回せておらず、論証集に取り組み始めたのは11月中旬頃と記憶しています。)。
具体的に司法試験の過去問に着手したのは春休み(2月中旬頃)が始まってからでした(刑訴だけは法科大学院のゼミで詳細に検討済でした。)。この時点では、夏休みに行った憲法や刑法の過去問に関する記憶もすっかり忘れていました。
そのため、司法試験過去問講座を最初からどんどん進めていきました。時間がないのは明らかだったので、答案や答案構成は一切せずに講義を視聴しました。大体3日~4日でAランクBランクの年度の過去問を聞くといったペースでした。全科目一周し終えたら、もう一度問題を読んで答案構成をしました(これも、頭の中だけでイメージするにとどめました)。再度、試験の数日前に不安がある問題だけ読み返しました。
テキストの内容は幅広く記載されているため、知識の漏れを無くすことができると思います。
特に民法の詐害行為取消権、刑訴の訴因変更の要否に関する論点は、テキストに記載されていた論点が出たため、それらの論点については迷いなく答えることができました。
つぎに、司法試験過去問講座を受講し過去問学習の負担を軽減できたことも講座が令和4年司法試験に役立ったと感じています。司法試験の過去問がかなり増えてきたので、自分やゼミで出題趣旨や採点実感を読み解くのは大変だと思います。また、異なる年度で同じ論点が出た場合に本来であれば当該年度の出題趣旨等を見比べる必要があるかと思いますが、個人ではそこまで検討するのは困難だと思います。この辺りも加藤ゼミナールの講義を聞けば、「この論点についてある年度では○○と論じていた、この年度では△△と論じていた。」というように説明されるので出題趣旨の分析に時間を費やす必要がありませんでした。
司法試験過去問講座を受講して必要な限度で出題趣旨等を理解できたことで、春休み以降に過去問学習に着手した私でも何とか過去問を消化することができました。
予備校や法科大学院のペースに沿って進めることが大事だと思います。一旦遅れてしまうと、自分でスケジュールを組み立てなければならないという負担も加わりますし、遅れを挽回するために復習するべきところを手薄にせざるを得ないと思います。司法試験の勉強では、一旦覚えたことでも忘れてしまうということは避けられないと思います。そうだとすれば復習が手薄になればなるほど合格が遠のいてしまうと思います。このような事態を避けるためにも、とにかくスケジュールに従うのが良いと思います。
私は結局、覚えるべきところについてすべて覚えきれない状況で受験することとなりました。また、直前期にヤマを張ったところが出題された等運が良かったところもありました。なので、皆さんもヤマを張ったり、どこかの範囲を捨てたり、得意科目を作って逃げ切ったり、いろいろな手段を駆使してでも最後まで粘って合格を掴み取ってください。