K.I
東京大学法科大学院(既修) 在学
令和5年司法試験 合格
総合 1070点台 70番台
論文 530点台 70番台
公法系 130点台(A、A) 180番台
民事系 180点台(A、A、A) 440番台
刑事系 140点台(A、A) 40番台
選択科目 69.91点 6位
予備試験に合格した友人に勧められたのがきっかけで、受講を開始しましたが、受講の一番の決め手はテキストのクオリティの高さです。
私は法曹コース+3年早期卒業+ロースクール在学中受験という、3+2型の受験制度を利用して令和5年司法試験を受験したため、法曹コース時代から、判例・基本書を中心とした法律学習の仕方に慣れており、むしろ、予備校のテキストに対しては苦手意識を持っていました。特に、論理の飛躍や不明確さに対しては不信感を抱いておりました。それゆえに、予備校的なテキストは使用せず、基本書や市販の演習書のみを用いて司法試験に臨むつもりでした。
しかし、法曹コースに在籍していたとはいっても、大学の講義を受講する以外の学習はあまり行なっていなかったため、まともに法律学習を開始したのは大学3年の夏以降でした。ロースクール入試の筆記試験には独学でなんとか合格することができましたが、ロースクール入学後、その予習・復習の負担の大きさに、予備校を利用した効率的な学習を開始しなければ在学中受験で合格することは難しいな、と考えるようになりました。
あらゆる予備校のテキストおよび過去問講座を調べていたなか、友人に見せてもらった加藤ゼミナールの総まくりテキストは、基本書等の記載および判例に基づく精緻な記述がなされており、すんなりと読むことができました。過去問講座についても、答案例を読んでいて論理構造に対して疑問を抱くことがあまりありませんでした。それが一番の決め手となり、受講することを決めました。
総まくり論証集を一元化テキストとして、総まくりテキストは論証集の記述だけでは理解しきれない場合の簡易的な辞書として使用していました。
基本書・市販の演習書を利用して網羅的な学習は完了しており、テキストおよび論証集の記載のみで理解に困ることはなかったため、講義動画の視聴はそれほど行いませんでした。
総まくり論証集は、私が知りうる中で最も素晴らしい一元化テキストです。私は、個別の論証のみがまとまったものではなく、個々の論点が各分野のどの文脈に位置づけられているか、などを網羅的にまとまったテキストを使用したいと考えていたので、総まくりテキストの要点のみを抽出してまとめた総まくり論証集は最適でした。
また、総まくり論証集には、予備校論証によくある論理の飛躍や過度な抽象化がほとんどないため、修正の必要がなく、ほとんどそのまま使用することができました。判例に準拠した内容となっているため、司法試験対策はもちろんのこと、ロースクールの学習用としても非常に有用でした。ロースクールの期末試験対策としては、講義で教授が話していたアドバンスドな内容を、総まくり論証集に加筆し、試験前にまとめていました。この方法で、席次上位10%を獲得することができました。
司法試験過去問講座の一番の魅力は、出題趣旨および採点実感を忠実にカバーし、丁寧に分析していることです。出題趣旨および採点実感には、出題者が設問で何を問いたかったのか、受験者のどのような能力を計りたかったのか、どのような答案を期待していたのか等、答案作成において必要な情報が非常に多く記載されています。
加藤ゼミナールの司法試験過去問講座は、私の知る限りにおいて、最も忠実かつ正確に出題趣旨・採点実感に対応しています。
受験生のあるあるの悩みとして、どの論点をどこまで深く論ずるべきか、というものがあり、その肌感覚を掴むことができた者から合格に近づいていくとも言われています。
実は、そのヒントは出題趣旨・採点実感に多く書かれているのですが、司法試験過去問講座はそれらに徹底的に対応した解説・答案例を提供しています。私が過去問演習を行う上で、解説を読んでもわからないということはほぼなく、何をどの程度書けばよいのかについて迷うことはありませんでした。
司法試験・予備試験の合格者の答案は、読んでみると意外とこんなものか、と拍子抜けすることがあります。それは、合格者答案の多くは、余計なことを書かずに書くべきことを端的に指摘し、必要十分な記述がなされているからです。
それに対して、不合格者や学習の進んでいない受験生の答案は、非常にある意味で情熱的なものが多い印象です。これは、受験生が、何を書くべきか、ではなく、何を書きたいか、という思考で答案を作成してしまっているせいだと考えられています。
司法試験・予備試験は試験ですから、出題者の問いにまっすぐに答える必要があります。余計な知識をひけらかしても1点にもならないどころか、むしろ減点されてしまうおそれすらあります。合格者答案を書くには、何を書くべきかを理解することが必要です。出題趣旨および採点実感は、出題者が自ら問題の解説をしてくれているものですから、学生の答案はこれらに忠実にあるべきです。
加藤ゼミナールの講座は、出題趣旨および採点実感を忠実にカバーし、丁寧に分析しておりますので、司法試験・予備試験に最短距離で合格するにはベストの選択だと思います。