翁長 勇人 様
沖縄国際大学法学部 卒業
琉球大学法科大学院(未修) 卒業
令和5年司法試験 合格
総合 835.36点 1295位
論文 389.34点 1474位
公法系 64.41点(F、C)
民事系 167.98点(C、A、B)
刑事系 107.71点(D、A)
選択科目 49.22点
ロースクールの友人から加藤先生の教材は論証の正確性や最新の司法試験の傾向に合わせて作成されていると勧められたことから受講しようと考えました。
勉強の基本方針としては自分だけの一元化教材を作成し、それを試験本番までに何度も周回するというものです。
一元化教材のベースとして使用したのは憲法・行政法・民法・刑法については総まくり論証集、民訴・刑訴については総まくりテキストになります。
教材の利用方法としては総まくりテキスト・論証集を読み込みつつ、自分が使いやすいように論証を修正したり、過去問講座や基礎問題演習で特に重要な部分を各教科の一元化教材に書き込んでいき、試験直前は一元化教材のみを読めば事足りるように準備するというものです(画像参照)。そして、一元化教材の完成後はそれを何度も読み直し、どのページになにが書かれていたのかを思い出せるようになるくらいまで読み込みました。
本来であれば上記対策に加えて過去問の起案を繰り返すという勉強計画を立てていたのですが、時間的に間に合わないと考えて方針を切り替えました。現行の司法試験は多くの受験生が知っている基本的な知識についての正確な理解・記憶さえしておけばこと足りると考えていました。そこで、正確な理解に基づく必要十分な記憶さえしておけば合格水準には到達できると割り切り、過去問演習を省略して、一元化教材の理解・記憶に専念しました。
結果としてはこの勉強方針が功を奏し、本番では対応できない論点はほぼありませんでした。ただし、演習不足が起因して時間管理が上手くできずに各科目後半の記述が薄くなってしまいましたので理想としては過去問の起案までするべきだったと考えています。
加藤ゼミナールの教材が他の予備校よりも優れていると思う点は以下の三点だと思います。
論証の正確性が担保されている。
私が利用していた基本7科目の教材は全て加藤先生が様々な文献を参考にいちから作成しているため記述内容について信頼することができました。また、各記述に引用元が示されているという点も助かりました。基本的には総まくりテキストや論証集の記載で足りることが多いのですが、もう少し掘り下げて理解したいと思うところなどは引用元を調べることで理解を深めることが出来ました。
最新の司法試験の傾向が反映されている。
総まくりテキスト・論証集・基礎問題演習テキストは最新の司法試験の傾向を分析された上で作成されているものだと思います。例えば、基礎問題演習テキストでは司法試験や予備試験をベースにした問題が多く扱われています。私が過去問演習を省略したのも基礎問題演習テキストの内容を一元化教材に反映させれば、結果として過去問の分析も兼ねることができると考えたためです。
加えて、論証集は加藤先生のマーク指示を参考に記憶するべき範囲を絞ることができます。およそ本番で記述できないような分量の論証を暗記することは試験対策としては有害であると思います。現実的な合格答案を目指すという目標を達成する上では、コンパクトでかつ記憶のメリハリまでつけられる教材を利用できたのは大きなアドバンテージになったと思います。
論点の網羅性
総まくりテキスト・論証集の論点の網羅性は極めて高いと思います。例えば、令和5年司法試験の刑訴では設問1で領置の適法性、設問2で実況見分調書の証拠能力が出題されましたがこれらの論点は総まくりテキスト・論証集・基礎問題演習テキストの全てで取り扱われています。正直に言うと問題を見た瞬間に刑訴のAは貰った!と心の中で叫んでました。
網羅性の高いテキストを利用できることのメリットとしては他の教材にまで手を広げなくて済むという点にあると思います。受験生が陥りがちな勉強方法として様々な教材を利用し、結果全て中途半端に理解記憶してしまい、使い物にならない知識のまま試験当日を迎えてしまうというものがあります。その点、総まくりテキストや論証集のような網羅性の高いテキストを利用することでその教材を何度も周回し理解記憶を強固にすることで、試験本番に対応できる知識を身につけることができると思います。
司法試験の受験資格を獲得するだけでも大変な道のりだと思います。その受験資格を勝ち取った人は司法試験に合格するための最低限の素養を兼ね備えているものと思っています。正しい勉強方法に基づいて堅実に勉強を続ければ合格することができると思います。
皆さんの努力が実を結び、司法試験に無事合格できることを心より祈っております。