Ⅿ 様
私大法学部 卒業
私大法科大学院(既修) 卒業
令和6年司法試験 合格
総合 900点台 200番台
論文 480点台 100番台
公法系 110点台
民事系 160点台
刑事系 150点台
選択科目 61.11点
経済法の概要が掴めないまま、ロースクールで判例や細かい部分を学習してしまい、何が何だか分からない状態でした。
また、市販の合格者答案を使っていましたが、書き方が人によって様々で結局自分はどうしたらよいのか決められず使いこなせないままでした。
そこで、一度受験に必要な部分を一気に学習しようと思い、受講しました。
サンプル講義を見て、市場の画定で何を考慮すればよいのか、ガイドラインの文言と判例の規範のどちらを書けばいいのか、なぜこっちの条文選択が適切なのか等、ぼんやりしていた部分をはっきりと言及してくださっていたので、これで一気に学べば体系的に理解できそうだと感じました。
経済法速修テキスト講座を受けてから、過去問講座を受講するという順番で受講しました。
まずは、1週間ほどで講義を集中的に受け切りました。その期間は他科目を控えめにしました。講義で、加藤先生が口頭でおっしゃっている、着目すべき事項や出題可能性等をメモしながら受講していました。
全てを受講後、過去問を新しい年度のAランクを中心に解いていきました。具体的には、1日1年分または2年分をフル起案しました。この期間も他の科目は控えめにしました。
フル起案をした理由は、経済法はあてはめ重視の科目であると感じていたため、実際に書くことが重要であると思ったことと、3時間で2問続けて解くことで、先に問題を見て自分が書きやすそうな方に時間をかけられるよう、時間配分を練習したかったことからです。
フル起案の後、解説を聞き、模範答案を、問題提起…黄色、規範…水色、引用条文…ピンク、見出し…緑、という色分けをしながら、自分の答案と見比べていました。
最終的には、AランクとBランクはほぼ全て起案し、Ⅽランクは問題を読んで条文選択を考えてからなんとなく答案構成を考えて、解説を見るといった感じで論点を把握しました。
条文を挙げる→要件を挙げる→定義を書く→あてはめで考慮すべき事情を拾う、という一つ一つを確実に書くことができるようになりました。
市販の合格者答案では、人によって書き方が様々で、自分の書き方を確立できずにいましたが、加藤先生の一貫した答案例で学習したことで、問題提起の言い回しや市場画定の順番等が自分の中で確立され、迷いなく書くことができました。結果的にあてはめに使う時間が増えました。
今年は、談合について問われました。過去問でも何度か出題されており、検討要素とその評価の仕方を学習できていたおかげで、挙げるべき事実を挙げ、適切に評価することができたのではないかと思います。
また、大きな論点ではないものの、課徴金について問われました。速修テキストは試験に必要なものを厳選して作られており、課徴金についても出るところだけピンポイントで学習できていたおかげで、取りこぼさずに書くことができたと思います。
できなかった頃と比べて、感覚としては、「問題文になんでこんな事実書いているのだろう」と思っていた部分が、「あ、これはこのように評価する方向に働く事実だな」と分かりながら問題文を読めるようになったという感じです。その分、充実したあてはめが書けたと思います。
選択科目に時間をかけることが難しいという方は多いと思います。私もロースクール最終学年の年末年始に一気に講義と過去問をやり切りました。個人的には、一時的に他の科目を控えめにして、選択科目に集中して取り組み、一旦完成させるという方法を採って良かったと感じています。
経済法は、一般指定の条文選択で悩むことが多いです。そのため、なぜこの条文を選ぶのか、その条文の典型判例は何かを学習し、他の条文との違いを意識して学習することが大事だと思います。
期間を開けてしまうと、「この前学習した条文と何が違うんだっけ」と混乱しそうでした。そのため、「昨日学習した条文と今日学習する条文はここが違うんだ」と意識しながら学習できるくらいの期間で勉強すると良いと思います。
また、市場画定等、毎回出てくる検討事項があるので、いちいち復習しなくても、次の日に違う問題で復習ができて効率が良いと感じました。
私は、インプットは加藤ゼミナールの速修テキストで必要十分であると感じました。速修テキストでのインプットと過去問A、Bランクでのアウトプットを短期集中で一旦完成させることで、直前期に他の科目を優先して経済法を多少忘れかけても、また思い出すことができました。
選択科目の教材を迷っている方がいれば一度テキストや講義のサンプルをご覧になることをお勧めします。