庄子 大輔 様
上智大学法科大学院既修コース 卒業
令和6年司法試験 合格
論文 1400 番
ロースクールの先輩に加藤ゼミナールの教材を使いこなして合格をしたという体験報告を受けて加藤ゼミの存在を知りました。
私は、加藤ゼミナールを知るまで予備校を全面的に信頼できず、予備校講座を取りませんでした。出典が不確かなものや、わかりやすさを重視するあまり不正確な内容のテキストが予備校教材には多いと思っており、ロースクールで学習する私はそのような予備校教材で学習することに対して前向きになれませんでした。
しかし、加藤ゼミナールの教材は、基本書を引用したりあるいはロースクールでの教育との親和性が高い内容であることから現行の司法試験では大変有用であると考え講座を取ることにしました。
加藤ゼミナールでは、基礎応用完成テキスト、総まくり論証集、司法試験過去問講座のテキストで学習しました。
本来はインプット→過去問をやって次の科目に進むのが望ましい学習方法とされています。しかし、私はフルタイム勤務をしていたためなかなか時間を取れないことから通常の学習方法は好ましくなかったです。
そこで、過去問学習が有用な科目である行政法、刑事訴訟法のインプット講座の視聴を優先し、終わり次第、当該科目の過去問をまわしました。
加藤ゼミナールの教材で好評のあるマーカー線を引く作業は講義後に復習時間を設けてやっていました。授業でやった内容で重要な部分を再確認して、記憶に定着させるにはこの方法が良かったのかなと思います。
そして過去問学習については、加藤先生がランク付けをした表を出力し過去問講座用のテキストに貼りました。ランクごとにメリハリをつけて復習しました。A ランクのものについては時間をかけて丁寧に復習し何回も解き直しました。
また、行政法の過去問では問題が難しい年度があるため、テキスト掲載の中上位答案を参考に現実味のある答案作成を心がけました。というのも、行政法では資料解釈に時間を多く要する問題があり、とても 8 枚の答案を作成するのは困難な場合があります。
司法試験は相対評価であるからこそ周りと自分の差を知ることがとても重要になり、これを知ることが合格への近道であったと考えます。
さらに、インプット教材とアウトプット教材とを結びつけて学習するために過去問の模範答案を出力して余白に貼っていました。後述しますが刑事訴訟法の任意捜査の限界がまさにこれです。
これらの他に、加藤先生のブログも拝見しました。
近年の司法試験では、在学生の司法試験受験が可能になったことによりロースクール在学生でも司法試験に対応できるような問題が増えたと考えます。
具体的には、司法試験直近の判例知識が出題されたり、令和 5 年司法試験民事系第 1 問では、同年施行の改正部分が出題されたりです。
そうすると、受験生としては新しい情報を取得する必要があります。
そこで重宝したのが加藤先生のブログです。最新の情報に関しては、ますはブログをチェックするようにしていました。
講座全体を通して、基本の根拠が具体的な場面でも妥当するかを意識させられました。この思考方法は本試験でも役に立ちました。
また、私は刑事系科目が上位 15%ほどの成績でした。その要因が、基本論点である強制処分法定主義や任意捜査の限界で書き負けなかったことであると考えています。
刑事訴訟法の基礎応用完成テキストでは当てはめを強く意識したインプットがなされており講義内容を忠実に再現することで高得点を取ることができました。
司法試験は、法曹としての適性があるかを判断する試験です。確かに優秀な方が司法試験を通過することは多いでしょう。
しかし、司法試験は、法曹になるための適性を磨き上げれば、合格に近づける試験です。法曹になりたい、やりたいことがあるという人は、夢を実現しましょう。
時には辛いことがあるかもしれませんが、乗り越えた先には、受験生時代には見えなかった景色がたくさん広がっています。
ともに働きましょう。法曹界で待っています。