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ゼロからの再出発!未修者が過去問講座でつかんだ司法試験合格法

プロフィール

堀田 高広 様
大阪大学法学部 卒業
福岡大学法科大学院(未修)在学
令和7年司法試験 合格

 

受講講座

  • 司法試験過去問講座2024

 

成 績

総合 821.43点 1188位
論文 405.38点 1187位
公法系  102.81点(C、A)
民事系  143.90点(B、C、B)
刑事系  108.09点(A、B)
選択科目(国際私法) 50.57点

 

講座を選択した経緯・理由

司法試験に限らず、資格試験の合格には過去問の分析、対策が必須だと考え、新司法試験開始から全年度の過去問解説講義を探したが、全年度の過去問解説講義を提供しているところは数社しかなかった。

その数社の中から検討したが、加藤ゼミナールの『司法試験過去問講座』では、2020年施行の改正民法を受けて、解説講義及び模範答案を作成されていること及び他社と比較して受講料がリーズナブルであったことから、加藤ゼミナールを選択した。

 

講座・教材の使い方

1巡目は、自力で司法試験の過去問を解き、答案構成まで終えたら、すぐに解説講義を1.5倍速で視聴した。

解説講座を視聴しながら、講座の中で加藤先生が強調された点、問題のポイントとなる点、汎用性のある点等、重要と思われる点をテキストに書き留めるようにした。

過去問を解く上で、答案構成までにとどめた理由は、本番同様、2時間を使って答案作成まで行うと、試験日から逆算して時間が不足すると考えたためである。

また、1巡目では答案構成までにかかる時間を計測し、その結果、概ね各科目30分~40分で答案構成まで終えることができることが分かった。

2巡目は、再度自力で答案構成まで終えたら、講義は聞かず、テキストで正解筋を確認した。

講義で先生が話したポイントは、1巡目の際にテキストにメモしてあったため、講義を再度聞く時間を短縮することができた。

その後、問題及び解説の記憶が鮮明なうちに問題文の時系列を自らノートに図示し、解説部分をアレンジして、自作のまとめノートを作成した。

まとめノートを作成した目的は、後から短時間で見直し記憶を喚起して確認することができるようにするためである。

実際には、何度もまとめノートを見直す時間はなかったが、仮に今年不合格になっても、来年受験する際にも短時間で見直すことができる教材が必要となると考え、多少時間がかかったがまとめノートを作成して良かったと思う。

 

講座・教材が令和7年司法試験にどのように役立ったか

加藤ゼミナールの『司法試験過去問講座』では、加藤先生が作成された中上位答案を確認することができたため、自分で答案を作成する上での一つの指標となり大変役に立った。

他の予備校の過去問講座では、到底2時間では書けないと思われる模範答案が添付されていたり、あてはめが充実していなかったりするものが散見された。

受験生の立場からは、前者は過去問を利用した法律の深い学習をする上で、非常に有益ではあるものの、限られた時間内で掲載された模範答案を作成することは現実的ではなく、本番同様2時間で書き上げることができないため参考にすることができない、むしろ参考にしてはいけないとも感じた。

また、後者は単なる規範のアウトプットにとどまっており、あてはめの充実が求められる司法試験には不適当だと感じた。

その点、加藤先生の中上位答案は、受験生の立場に立って制限時間内に完成することができる合格水準の答案であり、これを参照することで、分量及び内容面含めてどの程度の答案が作成できればよいかが明確となり、勉強のゴールを設定することができた。

そして、ここまでのレベルに到達すればよいと知ることができ勉強を継続する上での安心感につながった。

加えて、独学で勉強する場合には、出題趣旨及び採点実感を設問ごとに参照しなければならないが、加藤ゼミナールの『司法試験過去問講座』で使用するテキストは、出題趣旨及び採点実感を設問ごとに分かりやすい形で編集してくれており、テキストを冒頭から読んでいくことで、設問、解答、出題趣旨及び採点実感を一気に読み下すことができ、非常に理解しやすかった。

司法試験の正解は、多数の学説等ではなく、あくまでも出題者である司法試験委員会の考え方にあることから、それが端的に記載されている出題趣旨に沿って作成されているテキストは非常に有益であったと思う。

 

これから司法試験・予備試験を受験する方々へ

司法試験は文系最難関の試験と言われ、天才や一部の頭のいいひとしか受からないとのイメージがいまだに存在すると思います。

しかし、行政書士や司法書士等、他の法律系資格同様、司法試験もペーパー試験であることには変わりはありません。

過去問をきっちりと演習、分析し、論証集を記憶する、百選掲載判例を理解する等の基本的な対策を積み上げていけば、誰でも合格が可能な試験です。

選択科目を含めて8科目あることから、理解、記憶しなければならない膨大な物量に時にはくじけそうになったり、諦めたくなる気持ちがわいてくることもあるかもしれません。

しかし、勉強を継続していれば必ず合格というゴールに近づいていることもまた事実です。

人と比較するのではなく、自分の中での最短期間での合格を目指して正しい努力を続け、合格を勝ち取ってください。

 

最後に

私は、大学は法学部を卒業していたものの、その後約20年間の社会人経験を経て未修で法科大学院に進学しました。

法律の学習を再開するにあたり、長期間のブランクがあったことや民法を含めた多数の法律の改正が行われていたことから、法学部卒とはいえ、司法試験に向けてゼロからの学習スタートでした。

そのため、最初は法科大学院での授業の予習・復習や定期試験に追われ、司法試験のための学習時間の確保に苦心しました。

しかし、法律を学習する上で重要な点は、その法律の目的や条文の趣旨を踏まえて、立場互換の視点を取り入れ、常識的な感覚をもち妥当な結論を導くことです。

そのことを意識することにより、学習の理解が進み予習・復習に充てる時間も短縮することができるようになりました。

未修者の合格率は既修者と比較すると低いことなどから、未修者が合格するのは難しいと感じるかもしれません。

しかし、効率的な学習方法を確立し、司法試験の対策を行うことで未修者でも合格をつかみ取ることは可能です。

法科大学院が設置された理念が多様な法曹人材の育成であることからも、未修者の方も物怖じすることなく、司法試験に挑戦していただきたいと思います。