T. K 様
立命館大学法科大学院(既修) 修了
令和7年司法試験 合格
総合 1200位台
論文 1100位台
公法系 B、A
民事系 B、B、B
刑事系 C、E
選択科目(経済法) 60点台
司法試験に合格するためには「過去問が重要だ」ということはよく言われます。そのため、私は過去問演習ばかり行っていました。
しかし、一度見た過去問は解けるようになるものの、初見の問題になるとなかなか解けるようになりませんでした。
さらに、自分としては出題趣旨で指摘された論点を書いたつもりでも低評価になってしまうことがあり、何が問題なのか分からず悩んでいました。
そこで、これまでのように手を広げたり、やみくもに過去問を解いたりするのではなく、思い切って基礎から復習しなおす必要があるのではないかと感じ、評判の良い加藤ゼミナールの講座を選択しました。
総まくり講座は、加藤先生の指示通りにテキストにマークをして一通り受講しました。
そして、まずはAランク論点を復習し、ある程度理解できたらBランク論点に進む、といった方法で総まくりテキストを繰り返し読みました。
基礎問題演習講座について、まずは問題文を読み、答案構成をしたうえで講義を受講しました。ただ、答案構成に時間をかけすぎてしまうと講座を消化しきれなくなると考えたので、答案構成にかける時間は数分程度にとどめました。
また、講義を聴き終わった後は、加藤先生が作成された答案例を繰り返し読みました。
加藤ゼミナールの教材で学ぶことで、自分の答案が低評価に留まっていた理由が理解できました。それは、自分の答案は、あてはめの要素を理解していないことが分かる答案であった、ということです。
判例が規範を用いる際、どのような要素を考慮しているのかを理解しないまま答案を書いても、問題文中の不必要な事実ばかり引用してしまい、点が入らない答案になってしまいます。まさに、自分の答案は、判例が考慮した要素を無視して、自分の感覚で事実を引用してしまっていました。
一方、加藤ゼミナールの教材は、この規範はどのような事案で用いられたのか、判例はどのような要素を考慮したのかを詳細に説明しており、まさに判例の思考過程を追体験できるものでした。そのため、答案の中で触れるべき事実は何かを、判断しやすくなったと感じています。
次に、令和7年司法試験は設問の数が多く、スピーディーに設問を処理しなければ途中答案を連発してしまうような出題だったと思います。
ただ、基礎問題演習講座では類似の問題がいくつか取り上げられていたため、問題を読んでから書き始めるまでの時間を短縮できたと思います。
また、加藤ゼミナールの教材は網羅性が高いので、これに載っていないことが試験本番で問われても、他の受験生も分からないだろうから現場思考で対応しよう、という判断もできるようになったと感じています。
私は、自分は法科大学院を修了できたのだから十分な基礎知識を持っているはずで、あとは過去問演習だけだと考えて実行し続けた結果、不合格を繰り返していました。
私のような複数回受験生の場合、修了から時間が経つにつれて意外と基礎知識が抜け落ちていきます。そして、勉強期間が長いほど、一度基礎に戻るなんて嫌だと感じてしまうことも理解できます。
しかし、基礎が不十分なまま過去問演習を繰り返したところで、本番では基礎的な問題を落とす危険が高くなります。そのため、勇気を持って基礎に戻るという判断ができなければ、不合格を繰り返すことになりかねません。
これから受験される方は、自分は大学院で学んできたのだからあとは過去問演習だけやればよい、という思い込みを一度疑ってみて、必要に応じてきちんと基礎に戻ることが重要だと思います。
加藤ゼミナールの教材は、加藤先生が多くの基本書や演習書、司法試験の過去問を徹底的に研究されたうえで作成されています。そのため、手を広げずにとにかく加藤ゼミナールの教材をやり込めば、司法試験合格に必要な力を身につけることができると実感しています。
特に、私のようになかなか合格できずに悩んでいる方は、やみくもに過去問演習を行ったり色々な教材に手を出すのをやめて、一度、加藤ゼミナールの教材に集中してみることをおすすめします。