鈴木 駿佑 様
慶應義塾大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修)在学
令和7年司法試験 合格
総合 997.02点 232位
論文 489.72点 268位
公法系 112.76点(B、A)
民事系 181.09点(A、A、A)
刑事系 133.95点(A、A)
選択科目 61.91点
法科大学院入学時において基本7科目については、大学の期末試験や他の予備校の論文講義等を通じて基本的な答案の書き方については身についていました。
一方で、労働法についてはほとんど初学者の状態であったため、どのような事項が重点的に問われるのかという点や答案をどのように書くのかという点について理解が及んでいませんでした。
そこで、労働法の教材を探していたところ、「加藤先生の労働法重要問題100選講座をやっておけば労働法は得点源になる」という合格体験記を拝見しました。
私は、そのとき既に加藤先生の論証集と過去問講座を愛用しており、加藤先生の答案の書き方や解説に絶大な信頼を置いていたため、労働法重要問題100選講座の受講を決めました。
まず初めに講座を聞いたのは司法試験受験前の冬期休暇期間でした。
受講時点で労働法についてロースクールの授業で部分的に学んだ程度の初学者であったため、問題を解く前に自分で検討するという方法はとっていませんでした。
私は、最低限問題文に目を通した後にすぐ講義を受講し、加藤先生の解説を聞いて大切だと思った点を余白に記入したり、ポイントと指摘されたところにマーカーを引いたりして、後で見返したときに講義内容を想起できるような工夫をしていました。
春期休暇期間に1周受講が終了しましたが、この時点でかなり労働法に対する解像度が上がっていました。
それでも、労働法は考慮要素等の暗記量が多いという特性があるため、細部については忘れて覚えての繰り返しでした。
最終的には、司法試験の数日前から労働法重要問題100選講座のテキストを一からすべて読み直し、自分なりに答案構成して弱点を発見した後、司法試験当日に付箋を貼っていた弱点箇所の論証を見返しました。
このようなプロセスにより、労働法全体の論点に抜けがなくなり本番は落ち着いて答案を書くことができました。


※一枚目は、弱点箇所の論証集です。マーカーを引いて司法試験での出題年度と100問講座の対応する問題の番号をメモしていました。講座で学んだあてはめのポイントを記入しています。
二枚目は、労働法重要問題100選講座のテキストです。答案の流れをメモしたり、重要な規範にマーカーを引いたりしています。
1.出題内容との関連性について
労働法第一問では、競業避止義務違反による退職金支給制限の論点が出題されました。
この論点は他の予備校の教材やロースクールの授業ではあてはめで意識すべき考慮要素まで十分な説明がなされていないイメージがありますが、労働法重要問題100選講座ではまさにその論点が中心問題として取り扱われており、考慮要素まで挙げられていたために、迷わず答案を書くことができました。
また、労働法第二問では、不当労働行為救済制度についての問題が出ましたが、この点についても労働法重要問題100選講座で様々な問題パターンを練習していたため、それらのパターンを組み合わせるようなイメージで十分な論述をすることができました。
2.教材について
労働法重要問題100選講座の問題のベースには、司法試験の過去問が使われており、労働法重要問題100選講座を受講するだけでも司法試験の過去問を網羅することができました。
私は、短期合格を目指すにあたり労働法の過去問を全年度しっかり検討することは時間的に困難だったため、労働法重要問題100選講座を受講することにより、簡略化された司法試験の過去問を一通り学習することができたことは合格に大きく役立ったと感じています(なお、過去問を十分に検討する時間があるという人でも、いきなり司法試験の過去問を3時間分検討するというのはなかなか難しいですから、ステップアップとして労働法重要問題100選講座の簡略化された問題で練習することは有益だと思います)。
また、収録されている100問それぞれにランク付けがされていることから、メリハリをつけて学習することができた点も時間的制約を克服するという観点から大変有益でした。
さらに、教材は司法試験労働法で過去に1位を取得された加藤先生が自ら作成されているため、教材を最後まで信頼し他の教材に手を出すことなく集中した学習ができました。
司法試験は科目数が多く範囲が膨大であることから、選択科目になかなか時間を割くことができない方々が多くいらっしゃると思います。
特に労働法は下位規範の暗記量がとても多く基本科目の学習を圧迫してしまうほどの学習量があると感じます(その分安定し易い科目です)。
そのような状況であるからこそ、早めのうちから司法試験の問題形式と答案の書き方に慣れ時短で効率よく学習することが重要になってくると考えています。
そして、労働法重要問題100選講座はまさにそのようなニーズに応える講座であると私は考えています。
労働法は、暗記とコツさえおさえれば得点源にしやすい科目ですから、不安を感じている方は労働法重要問題100選講座の受講を検討してみると良いと思います。