S.M 様
中央大学法学部 卒業
早稲田大学法科大学院(既修) 修了
令和7年司法試験 合格
総合 960点 300位台
論文 483点 310位
公法系 113点(B、A)
民事系 191点(A、A、A)
刑事系 118点(A、B)
労働法 60.41点
1回目受験までは、他校の初学者向け講座と市販の演習書、そして法科大学院の講義を組み合わせて労働法対策を行っていました。
しかし、当時の学習環境には決定的な問題が3点ありました。
第一に、予備校の論証集の網羅性が著しく低かったことです。
論証自体も判例の原文を切り貼りしたような不親切なものが多く、「どこを理由付けとして書き、どこを規範として暗記すべきか」という強弱が全く不明確でした。
第二に、教材間の不一致です。
法科大学院で使用していた教科書と予備校教材の見解が分かれる論点に触れるたび、どの説を採れば試験で評価されるのか分からず、立ち止まってしまう時間が多くありました。
第三に、それらを補うために行っていた「自作論証集」の作成です。
複数の書籍を横断して情報をまとめる作業に時間を費やしましたが、結局は正確性の低い知識を断片的に継ぎ接ぎしただけのものになり、実際の司法試験で求められる「判例の論理に即した深いあてはめ」には到底通用しない状態でした。
その結果、1回目受験は40点という惨敗。
労働法の科目特性を理解せず、ただ「論証の断片」を覚えるだけの学習が敗因であったと痛感しました。
その後、同じ法科大学院の友人が労働法で超上位合格を果たし、彼から「労働法なら加藤ゼミナール一択」と強く勧められたことが、受講のきっかけでした。
当初は過去問講座のみ購入しましたが、その後「速修テキスト講座」と「重要問題100選講座」も追加受講しました。
「インプットをゼロからやり直し、論証も刷新する」という決意で速修テキストを受講しました。
労働法は試験委員の見解を意識することが不可欠なため、加藤先生のマーク指示通りの暗記を徹底し、独自の判断で異なる見解をとらないよう留意しました。
「重要問題100選講座」では、答案構成を行うとともに、労働法特有の答案形式や訴訟物の把握を意識しました。
掲載されている模範答案が非常に現実的で、これを読み込むだけでも実践的な力がつきました。
速修テキストは網羅性が非常に高いので基本的には「これだけやれば大丈夫」というスタンスで勉強を勧め、プラスして行ったのは最新の有名演習教材に新たに収録された論点だけを直前にさらうということだけでした。
具体的な教材の使い方としては、普段は速修テキストを使って暗記をしたり、重要問題100選講座を解きながらわからない部分は速修テキストに戻って知識を確認したりしていました。
また、論証集に重要問題100選講座で学んだ知識や、各論点の書き方に関する情報を追加しました。
そのほかに、労働法特有の答案の書き方の注意点についてのメモをまとめておいて、試験直前に見直せるようにしていました。
基礎知識の定着に加え、判例の規範やあてはめの仕方を万全に準備できたことが点数向上に直結しました。
令和7年の労働法ではややニッチな出題もありましたが、講座の網羅性と正確性が高かったおかげで、動じずに一定の得点を確保することができました。
速修テキストを完遂するのは相応の努力が必要でしたが、一度やり切れば他の文献に当たったり、論証集の自作等を行う必要がなくなり、結果として非常に効率的な対策となりました。
加藤先生の教材は、労働法の科目特性を精緻に分析し、司法試験対策に特化して作成されています。
これ以上に優れた労働法講座はないと確信しています。
信じてやり抜けば、必ず司法試験にマッチした実力が身に付きます。
この講座に最初に出会えていれば、もっと早く合格できたと思います。
「講座はなんでもいい」という人もいますが、労働法についていえば、加藤先生の講座をとるか否かで明確に命運が分かれてしまうと思います。