豊田 拓哉 様
中央大学法学部(在学4年)
TOEIC 670
学部成績 GPA2.94
慶應義塾大学法科大学院既修者コース一般 合格
中央大学法科大学院既修者コース一般 合格(学費全額免除)
基礎問題演習講座2023「憲法」
私は、憲法が大の苦手であり、ロースクール入試の過去問演習をしていても、まったくといっていいほど、解けませんでした。その際、司法試験に合格し、弁護士となっている兄に相談したところ、加藤ゼミナールの憲法は、他の予備校より、憲法の暗黙知を言語化されており、非常にわかりやすいと、おすすめされたため、受講するに至りました。また、基礎問題演習講座2023憲法は、問題数が32問と少なく、また、基礎問題であるため、負担にならないと感じ、本講座を受講するに至りました。
私が取っていた勉強法は、基礎問題演習講座2023憲法を答案構成だけで、短期間で何周もするというものでした。そして、何度も加藤先生が作成された基礎問題演習講座2023憲法の問題を解くことで、加藤先生がしていた問題文の読み方、事情の拾い方、答案作成の型、思考プロセスを身に着るようにしました。また、付属の論証集を寝る前にAランクの論証だけを毎日音読していました。これにより、毎日論証に触れることになり、Aランクの論証については、条件反射的に書けるようになり、問題を解いているときに、時間節約につながりました。また、Aランクの論証を落とすことがなかったため、ロースクール入試では、できたとまでは言えませんが、大の苦手であった憲法で大崩れすることなく、合格することができました。
他の科目についても、同様であり、短文事例問題集を答案構成だけで、短期間で何周もし、わからないところがあれば、基本書に立ち返り復習するというような勉強をしており、これにより、 頻出分野の論点・問題を落とすことはなくなり、合格につながったと言えます。そして、寝る前に市販の論証集のA論点を毎日音読していた点も憲法と同様です。しかし、憲法以外の科目については、ある程度基礎が固まっていたこともあり、また、ロースクール入試が、同じ論点が出題されることが多いことから、短文事例問題を解くのに平行して、過去問5年分は、どの科目も三周は起案していました。
また、すべての科目に共通する勉強法としては、原則と例外、問題の所在はどこにあるか、という事を念頭において上記短文事例演習や論証音読をしていました。そのおかげで、過不足のない答案を書けるようになりました。
私は、ロースクール入試の一か月前に加藤ゼミナールを受講開始し、それは、大学の夏休み期間に入っていたため、学部の成績に有効かはわかりません。
なお、1,2年次は、私は、法曹になるということはあまり考えていなかったことやコロナ禍で、試験もレポート試験がほとんどであったため、まともに勉強しておらず、GPAは、2.7ほどでした。しかし、3年次に進路について考え、とりあえず、就職するにしても、法曹を志し、法科大学院に進学するにしても、GPAを上げるに越したことはないと思い、私販の論証集を購入し、大学の授業を聞き、それで、教授が重要であるといっていたところの分野だけ、論証集を回していました。すると、三年次のGPAは、3.3ほどになり、三年後期まで、つまり、私大ロー入試において、考慮される学部成績は、GPAは、2.94になり、ロースクール入試で学部成績がハンデになるようなことはなかったと思います。とりあえず、私の大学で学部成績をあげたいのであれば、授業にしっかりでて、重要といわれた部分の論証を覚えることができれば、ロースクール入試でハンデになるような学部成績はとらないと言えます。
私は、慶応ロー・中央ロー(全額免除)で合格することができましたが、実は、滑り止めで受験した関西ローを不合格になっていました。そして、慶應ロー・中央ローよりも前に関西ローの合否が出ていたため、慶応ロー・中央ロー直前は、ロースクール入試に対してものすごく不安であり、多分受からないだろうと思っていました。そして、試験中は、まず、中央ローでは、憲法であまり得意ではない財産権が出題されたことで、焦り、受験後は落ちたと思っていました。また、慶応ローでは、周りが簡単といっていたことを聞きましたが、自分自身はあまりそう感じなかったため、慶応ローも落ちたなと受験後は思っていました。しかし、合格発表を見てみると、両方とも合格しており、しかも、中央は全免合格でした。そこで、この合格体験記を読む人に伝えたいのは、ロースクール入試は、思っているほどレベルは高くないということであります。ロースクール入試は大学入試などと違い模試がなく、自分の立ち位置が分からないため、不安になり、周りの人間は自分よりもっとできると思ってします。しかし、実際はそうではなく、私大ローの上位校であったとしても、自分ができなかったと感じたとしても、基礎基本が定着しており、それを答案に反映させることができてさえいれば合格することは可能です。そのため、常日頃から、まずは基礎基本をしっかり定着させることを優先してほしいということを伝えたいです。また、ロースクール入試はやはり大学により、傾向や色が違い、自分に合う問題・合わない問題があるため、実力があったとしても、問題との相性によっては、不合格になる可能性もあります。そこで、不合格になったとしても、問題との相性が悪かったのだと切り替えることが大切であり、また、それを糧にして、勉強してほしいと思います。
最後に、ロースクール入試は、どのような人でも平均で3校ぐらいは受験することが想定されます。そこで、1校ごとに、例えば、時間配分とか内容面以外の振り返りをすることをお勧めします。実際に受験会場で感じた自分の弱点は、なかなか日ごろの勉強では発見できません。私の場合は、試験当日は、いつもよりも焦って問題文を早く読んでしまい、事情を落としたというミスがあったため、次のロー入試の際には、そのことを踏まえ、問題文を読むときは、いつもより遅く読むことを心がけました。そのおかげだ、問題文の読みミスがなくなり、事情もしっかり拾うことができ、合格することができました。以上より、受験をするごとに、内容面以外の振り返りもすることを強くお勧めします。