プロフィール
市川 綱己 様
首都大学東京(現東京都立大学)都市教養学部人文社会系心理学コース 卒業
令和5年司法試験 合格
受講講座
- 基本7科目の総まくり講座2023
- 基本7科目の基礎問題演習講座2023
- 基本7科目の司法試験過去問講座2023
- 労働法速修テキスト講座2023
- 労働法重要問題100選講座2023
- 労働法過去問講座2023
成 績
総合 1116.74点 31位
論文 555.85点 28位
公法系 155.39点(A、A)
民事系 200.96点(A、A、A)
刑事系 138.61点(A、A)
選択科目 60.87点
講座を選択した経緯・理由
加藤ゼミナールは、他予備校と比べて「司法試験合格」という目標を達成することに特化していると感じました。
必要な法律の知識だけではなく、司法試験委員会の考え方や過去問の傾向などがきめ細やかに分析されており、合格のためにはこう考えるべきという結論を導いてくれる点が特筆すべき点だと思います。
講座・教材の使い方
前提として、選択科目(労働法)の学習においては、私自身が会社に在籍しながらであることからも、時間を有効的に活用するべく効率的/効果的な学習が必要だと考えていたため、教材については一元化しようと考えており、以下の加藤ゼミナールの教材のみを学習に使用し、それ以外の基本書や判例集などは一切目に通すことはありませんでした。
- 労働法速修テキスト
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私のような初学者にとっては、導入としての全体的な概観から、各内容の詳細が判例・論証・答案例に至るまで網羅的に記載がされている労働法速修テキストは最適な講座・教材だったと思います。テキストはこの1冊があれば、論文試験対策として基本書等を読む必要が無いくらいに内容が充実しており、むしろ重要な箇所に絞って有る上、マーク指示によって暗記すべき箇所などが明示されることから重点箇所に絞ったメリハリのついた学習が可能となるため、学習用の教材としてこのテキストに一元化した方が効果的/効率的な学習ができるのではないかと感じました。
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そして、司法試験対策としての設問が分かれる個別的労働関係法と集団的労使関係法とで章が分かれていることから、それぞれ学習に必要な分量がどれくらいなのかとテキストのページ分量などからもイメージが出来て、計画的な学習も可能になりました。
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講義を1周視聴したのちに、通勤時等の電車内でのインプットの時間に、速修テキストをじっくり読み込み、マーク指示箇所については重点的に暗記していくという作業を行って学習をしました。テキストとしては結構な分量があるとは感じますが、判例や基本書の内容などが一元化されていると考えれば、持ち歩くテキストが増えない分楽で、効率的に学習できました。
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基本的に労働法対策として必要な情報は速修テキストに網羅的に記載されているので、必要な知識や答案作成の考え方は速修テキストで身に着け、論証集は、必要な論証などを記憶するものとして役割を棲み分け活用していました。
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労働法は答案の書き方や理解というより、試験対策に必要な判例や知識の「記憶」が重要な科目だと思います。私はかけられる時間が限られていたことから論証集の内容に重点を置いて暗記を行いましたが、速修テキストの内容を網羅的に記憶出来れば、労働法の上位が狙える内容が同テキストには含まれていると思います。もっとも、論証集を暗記作業の中心として利用しても、十分合格水準の内容は含まれていました。
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- 労働法重要問題100選講座
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労働法重要問題100選では、過去問では出ていない論点についての問題なども含まれ、テキストの判例や知識だけでは補い切れない答案の具体的な書き方についてのイメージが身につくため、かなり重点的に教材として利用しました。また、100選では問題文と模範解答の間にポイントとなる論点や覚えるべき知識の一部がコンパクトにまとまっていることから、選択科目の学習にあまり時間を掛けたくないという方には、一冊で労働法対策の学習をある程度完結させることができる効率的な内容になっていると思います。
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私は、100選のテキストの活用として問題文を読み、頭の中で答案構成を行って、ポイント及び模範解答と照らし合わせて自身の出来を確認し、不足している部分を暗記し直すといった学習方法で、3周程度はテキストを読み直しました。そのやり方で、可能な限り素早く問題文を読みほぐす力と、答案を想起する力、労働法対策として必要な知識などが最低限身についていったと思います。
講座が本試験でどのように役立ったか
- 初学者にとっても、合格に必要な労働法の知識が網羅的にかつ分かりやすく学習できる
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労働法を学んでおらず、初歩の基本的なところから司法試験合格レベルまでの知識を身に着ける必要がある私にとっては、導入パートでまず全体を俯瞰的に把握することが出来て、その後に各論的に詳細な内容を、重要度に応じて時間配分が調整されたメリハリの利いたもので身に着けていくことが出来る同講座/テキストは、かなり有効に学習を進めることが出来るものであると感じました。
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基本7科目の中・上級者向けの総まくりと違って分かりやすく説明がなされているため、一から労働法を学習したい私にも最適でした。
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- 合格に必要な問題/答案イメージと作成能力が身につく
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既述の通り、速修テキストで知識を身につけたのちに、重要問題100選と過去問講座に取り組むことで、過去問で未だ出ていない分野も含め、どのような事例として問題が出るのか、またどのように組み立てて答案を作成するべきかというイメージが身につき、またその答案作成に必要な知識・ノウハウといった能力を体得することが出来ると思います。
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司法試験に合格するには、必要な知識や思考力が身についているということに留まらず、司法試験委員会に評価される書き方や考え方が出来ているということが重要になると思いますが、そこに踏み込んだ内容になっており、合格という目標達成にコミットすると感じました。
これから司法試験・予備試験を受験する方々へ
選択科目は7科目に比べて、そこまでカロリーをかけずに学習しようと思ってしまいがちでしたが、一方で私のような人が多ければ、周りと差をつけることもできる科目でもあると思います。そして、加藤ゼミナールの労働法の講座はしっかりやり込めば上位に食い込むことが出来るレベルの能力が必ず身につくものだと感じました!
自分の戦略・方針に合った学習方法を採ることが重要だと思います。