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ブログから得た情報
司法試験受験生だった頃は,合格者や予備校講師のブログを参考にしていました。
ブログを見るタイミングは,以下の通りです。
- 問題の解法や判例の使い方がわからないとき
- 勉強方法に迷いが生じたとき
- 新しい法分野を勉強し始めるとき
一つのブログを日々チェックするというよりも,必要に応じてインターネットを検索し,出てきたブログを読んでいました。そのうち,何度も閲覧するお気に入りのブログが出来ました。
この記事では,私がよく見ていたブログを,その理由と共に紹介します。
masoブロ
masoブロ
2009年に司法試験を超上位合格された方のブログ。現在は弁護士をされています。
この方のブログが無かったら,私はもっと早くに司法試験の勉強を辞めていたかもしれません。
「masoブロ」のおすすめのポイントは以下の通りです。
- 総論的な勉強方法から論述の思考過程までを詳しく公開している
このブログでは,勉強計画の立て方や,各科目の使用教材,アウトプット方法を詳細に公開しています。また,論文式試験で意識していたこと(点数を取るポイント)を箇条書きで示しています。
どのページも,情報が濃密かつ端的です。 - 百選の書き込みや手書きのスケジュールを公開している
実際に筆者が使っていた百選(書き込み有)や,スケジュール帳を画像で公開しています。どのようにメモをするのか,アンダーラインを入れるのかを見ることができ,非常にためになります。
私は,勉強を始めた当時,この画像を参考にしてテキストに書き込みをしていました。 - 司法試験合格のための勉強法が詰まっている
このブログの目的は「一過性のものではない方法論」を伝えることにあるそうです。合格された年(2009年)から時間は経っていますが,現在も生かすことのできるノウハウが詰まっています。
エスケイのブログ
エスケイのブログ
2013年に短答式・論文式いずれも2桁台で合格された方のブログです。
- 科目別の使用教材を詳細に公開している
各科目について,使用教材を一覧にして公開しています。
受験生時代には,この方の使用教材に倣っていました。 - 短答式の勉強法・勉強時期が参考になる
短答式の勉強時期と,各時期ごとの勉強内容をまとめているため,ロースクール在学中の択一の進め方の参考になりました。 - 論述の考え方がわかりやすい
論述の思考方法について,司法試験を用いた具体例で説明しているため,自分でアウトプットする際の参考にすることが出来ます。
加藤先生のブログ
加藤喬の司法試験・予備試験対策ブログ
当時はアメブロ(びょうそくで司法試験ブログ)でしたが,現在は移転し,「加藤喬の司法試験・予備試験対策ブログ」を公開されています。
加藤先生のブログは,上記2つのブログのように勉強法を中心に読むのではなく,主に論文の書き方や論点の理解を補完する目的で読んでいました。
※私は加藤先生のブログを知るのが遅かったため,このようなブログの使い方になりましたが,この記事を読まれた方は勉強法のページも読むべきです。
- 受験生的な観点で判例を学ぶことができる
最新判例について言及するブログは数多くあるのですが,加藤先生のブログは,「司法試験で出題された場合,どう処理するか」という受験生的な観点の記事をアップしています。
例えば,最二小判令和2年9月11日(相殺の抗弁に関する判例)の記事(https://kato.blog/2401/)では,最高裁平成18年判決とその問題意識,これを踏まえた本判決の考え方,射程を示しており,実践的な内容を学ぶことができます。 - 情報が早い
加藤先生のブログでは,重要判例が出たときに,司法試験との関係でどういう意味を持つのかをいち早く公表していました。そのため,重要判例解説を読まなくても,短時間でポイントをつかむことが出来ました。 - 司法試験の過去問ランク表を公開している
司法試験の過去問の優先順位をランク付けし,公開されています(現在のブログでも公開されているようです。https://kato.blog/8636/)。ランク付けは「分野・論点単位での再度の出題可能性」を基準にしているということですが,実際,私が受験したときにもこのランク表の論点から出題されていました。 このランク表は受験生であれば必見です。 - 勉強の目標を明確にすることができる
「司法試験の過去問をやる意味」「論証にマーカー・アンダーラインを引く意味」など,勉強の目的を示しているので,学習効率が上がります。
ブログを参考にする際の注意点
ブログを参考にする場合には,以下の点に注意してください。
司法試験の傾向・個別的な解法は「合格年度」を重視する
司法試験の傾向や具体的な問題の解き方について,元受験生のブログを参考にする場合,合格年度に注意してください。判例や学説の変化により,現在とは内容が変わっている場合があります。
あくまで「参考」にする
ブログを公開している方は,超上位合格の方も多く,すべてのノウハウを使いこなせるわけではありません。ブログはあくまで参考として,自分に合うところだけ,良いところどりすればよいと思います。
実務家弁護士S
私大法科大学院卒業・新司法試験合格・実務経験2年以上
加藤ゼミの受講により勉強法を変えたことで司法試験に合格したことから、その経験を後輩に伝えたいと思い記事を執筆。
受験生時代の得意科目は刑法、苦手科目は行政法。