加藤ゼミナールについて

司法試験の論文対策【公法系、刑事系編】

合格者の試験対策(実務家Sさん)

公法系

憲法

憲法は不得意だったのですが、加藤ゼミに入ってから、試験はA評価をキープできるようになりました。憲法判例を隅から隅まで覚えたわけでもなく、学者本も途中で挫折していますが、下記のような勉強法で成績が上がりました。

  1. 審査基準の把握と裁判例の通読
  2. 過去問を解く
  3. 審査基準が使えない場面を抑える

憲法の論文試験は、審査基準を使いこなせるかにあると思います。私は、加藤ゼミで、厳格審査基準、中間審査基準、合理性の審査基準の使い方を教わってから、審査基準ベースで裁判例を読むようにしました。裁判所が、どのような目的を認定しているのか、手段としてどのような点を認定しているのかを拾っていったのです。もっとも、目的や手段の内容は暗記まではせず、「例えばこういう手段が考えられるのか」という参考程度に頭にとどめていました。
また、職業の自由や生存権等が出題された場合の審査基準をどう設定するか、万が一出題された場合が怖かったので、過去問を使って書き方を準備していました。

行政法

行政法についても同じく苦手だったのですが、加藤ゼミにより、合格レベルまで達することができました。

  1. 裁判例の把握
  2. 過去問を解く
  3. 論証集を繰り返す

行政法では、まず、加藤ゼミで裁判例の抑えるべきポイントを学びました。そのうえで、過去問を解き、自分が何を理解していないのか(例えば、原告適格で拾うべきポイントが分かっていない、規範定立が怪しい)などを明確にしました。
自分の問題点を明らかにしてから、再度規範を覚えるようにし、漫然と暗記をしないように注意しました。

刑事系

刑法

刑法は得意だったので、勉強スタイルは一貫しています。

  1. 規範を覚える
  2. 過去問を解く(主に論点抽出)
  3. 問題集(刑法事例演習教材)を解く(論点抽出のみ)

刑法に関しては、趣旨・規範本で規範を覚え、過去問と問題集で論点抽出をしていました。フルで答案を作成したのは、加藤ゼミと自主ゼミの数回だけです。
なお、問題集に使用していた刑法事例演習教材はとても良い本なのですが、解答がないため、刑法が苦手だったり、点数が伸び悩んでいる人にはおすすめしません。まずは、答案があるものをお手本に、書き方の「型」を抑えたほうが良いと思います。

刑訴

刑訴に苦手意識はなかったのですが、論文の点数が伸び悩んでおり、加藤ゼミを受講して下記のような勉強法を確立しました。

  1. 過去問を解く
  2. 規範を覚える
  3. 裁判例を読む

まずは過去問を解いて、自分ができないことを把握するようにしました。私の場合は、例えば、強制処分と任意処分の論点であれば拾う事情が少なかったり、伝聞法則の理解が足りなかったりしました。
自分のできないことが分かったら、規範を覚えるなり、裁判例を読むなりして、足りない部分を補うようにしていました。このとき、加藤ゼミのレジュメを使って、どうやったら加点されるのかを念頭に、勉強を進めるようにしました。

おわりに

論文対策には、様々な側面があり、点数が伸びない原因には、単に知識が不足しているだけでなく、書き方の型ができていなかったり、拾う事情が少なかったりする場合があります。
自分だけでは原因を見誤ることもあるので、自分の書いた答案を友人や予備校講師に見てもらい、アドバイスをもらうことをお勧めします。

執筆者情報
実務家弁護士S
私大法科大学院卒業・新司法試験合格・実務経験2年以上
加藤ゼミの受講により勉強法を変えたことで司法試験に合格したことから、その経験を後輩に伝えたいと思い記事を執筆。
受験生時代の得意科目は刑法、苦手科目は行政法。