この度は、法科大学院への入学、誠におめでとうございます。
これから2年間又は3年間(在学中受験資格取得経由で受験する方なら、既修者で1年3か月、未修者で2年3か月)で、司法試験対策としての勉強を完成させる必要があります。
法科大学院在学中に” 司法試験対策としての勉強 “をどれだけやれるかで、今後の勉強の効果、ひいては司法試験本番でのパフォーマンスが大きく変わってきます。
法科大学院の授業の予復習・学内試験の対策に加えて、司法試験対策としての勉強をやる必要もあるわけです。
ここでいう” 司法試験対策としての勉強 “は、学習の進み具合によって人ごとに異なります。
ページトップの【目次】に戻る場合には、こちらをクリックしてくださいませ。
.
以下では、未修者1年生の方が司法試験合格を目指す場合における理想的な学習スケジュールについて紹介いたします。
ページトップの【目次】に戻る場合には、こちらをクリックしてくださいませ。
.
未修者コースの方は、一部の方を除き、司法試験対策としての法律学習をゼロからスタートすることになります。
他の法律資格を取得している方についても同様です。それくらい、司法試験対策としての法律学習は特殊なものであると認識して頂きたいと思います。
多くの法科大学院では、未修1年目については、指定の基本書を使って、一応、予備校の入門講座っぽい授業をするはずです。しかし、特に勉強の入り口では、予備校を利用したほうがいいです。
法科大学院の授業だけでは、知識に大きな穴ができる上に、司法試験対策からズレた勉強をすることになるリスクもあります。
単に法律を学ぶことと、法律を試験傾向に適合させた形で学ぶこととは、似て非なるものです。司法試験は、難易度が高い上に、試験傾向も強いので、他の法律資格の試験に比べて、試験傾向を意識した勉強をする必要性が特に高いです。
私がこれまで多くの受験生の方々を見てきた経験からすると、法科大学院の授業だけで基礎固めをしようとした未修者の方の多くが、法科大学院既修者コースの入学試験レベルの基礎固めすらできていません。
その結果、最低限の基礎固めすらできていない状態で司法試験1回目を受験することになり、不合格後、基礎固めをしないまま短答対策や論文本試験レベルの難しいことを勉強することにより、盤石な基礎を土台としてその上に細かい短答知識や論文本試験レベルの応用的なことを積み上げていくということもできず、原因が分からないまま不合格を繰り返すということになりがちです。あるいは、1回目の不合格の後に、予備校の入門講座を受講して基礎からやり直すことなります。
このように、法科大学院1年目でしっかりと基礎固めをしておかないと、もの凄く遠回りをすることになります。
ページトップの【目次】に戻る場合には、こちらをクリックしてくださいませ。
.
法科大学院1年目に基礎固めをする際には、予備校の入門講座を利用して頂くことをお薦めいたします。
まず、司法試験に限らず、国家試験対策にはなるべく予備校を利用したほうが良いです。
試験にはそれぞれ、当該試験特有の出題の範囲、深さ、特徴といったものがあります。
市販の基本書の大部分は、学問的観点又は実務的観点を中心として法律を説明しているものであり、特定の法律試験の対策という観点に絞って法律を説明しているわけではありません。
したがって、 基本書を使って独学で勉強をする場合、当該試験特有の出題の範囲、深さ、特徴といったものを把握することが困難ですし、仮に把握できたとしても時間がかかります。
次に、特に司法試験対策では、予備校を利用する必要性が高いといえます。その理由は、主として4つです。
純粋未修者又はそれに等しい方で、法科大学院の授業だけを受けていたという方には、法律知識レベルで最低限の基礎固めができていないだけでなく、司法試験における答案作成の作法の基本すら身についていないことも多いです。
そこで、未修1年目にしっかりと司法試験対策としての基礎固めを完成させるために、予備校の入門講座を利用して頂くことをお薦めいたします。
ここでやるべきことは、基本7科目についての基礎的なインプット、短文事例問題を使った基礎的なアウトプットの2つです。
基礎固めをする段階ですから、予備試験過去問や司法試験過去問まではやるべきではなく、加藤ゼミナールの講座でいうと、予備試験・司法試験入門講座(税込384,780円)のカリキュラムである「導入講義」、「基礎インプット」及び「基礎問題演習」が最適であるといえます。
とにかく、基礎的なインプットとアウトプットを何度も繰り返し、基本7科目について盤石な基礎を作りましょう。短答試験レベルの細かいことや、論文本試験レベルの難しいことは、盤石な基礎を築いた後に勉強することです。
※今年5月初旬に、入門講座(導入講義+基礎講義)から司法試験対策講座(総まくり講座、司法試験対策講座、選択科目対策講座、短答対策講座)まで含まれている「司法試験合格パック」の販売を開始いたします。1つのパックプランで入門レベルの勉強から試験対策レベルの勉強まで一気通貫して完成させたいという方には、「司法試験合格パック」を受講して頂くことをお薦めいたします。「司法試験合格パック」は、現在販売中の予備試験合格パックのカリキュラム司法試験向けにアレンジしたものでございます。
ページトップの【目次】に戻る場合には、こちらをクリックしてくださいませ。
.
1年目に基本7科目の基礎固めを終えたら、徐々に、本試験レベルの勉強として、短答対策、基本7科目の論文本試験レベルの勉強、選択科目対策をすることになります。
短答対策では、短答過去問中心の勉強をすることになります。
論文本試験レベルの勉強では、司法試験レベルの問題に対応するための知識を身につけることができる総まくり講座(税込150,000円)によるインプットと、そこで得た知識・方法論を前提とした司法試験過去問の演習・分析をすることをお薦めいたします。
大量の司法試験過去問について、自力で出題趣旨・採点実感、法学セミナーをはじめとする受験雑誌、再現答案集を使って分析をするのは至難の業です。独学では誤った方向性で過去問分析をしてしまうリスクもありますので、司法試験過去問講座(税込150,000円)を受講して頂くことをお薦めいたします。
さらに、これらと並行して、選択科目対策もスタートする必要があります。加藤ゼミナールでは、労働法1位の加藤喬講師が担当する労働法対策講座、経済法1位の加藤駿征弁護士が担当する経済法対策講座をご用意しております。いずれも業界最高水準の選択科目対策講座でございます(なお、ダブル加藤講師による労働法・経済法に関する対談記事もございます)。
労働法又は経済法を選択なさる方々には、基本7科目の総まくり講座、司法試験過去問講座及び選択科目対策講座がセットになった司法試験対策パック+労働法完全パック(税込288,000円)、司法試験対策パック+経済法完全パック(税込268,000円)が大変お薦めでございます。
もしも未修1年目で基礎固めを終えていないなら、焦らないで、2年目の全部又は一部を使って、入門講座による基礎固めをして頂きたいと思います。
基礎固めは、一番大事であり、かつ、一番時間を要するものです。
基礎固めを疎かにすると、2年目以降で法科大学院の授業や司法試験過去問で学んだことを基礎の上に積み上げる形でちゃんと習得するということができません。
急がば回れです。
基礎固めをしっかりとやることで、基礎を土台としてその上に徐々に積み上げていくという勉強ができるようになって頂きたいと思います。
ページトップの【目次】に戻る場合には、こちらをクリックしてくださいませ。